日頃から仲良くしている友人から投資の相談を受けた。
コロナ禍における厳しい就職活動を終えて、来年(2022年)4月に社会人として世に出る準備を淡々としている。
社会人1年目から投資を始めたい理由
彼はぼくが投資をしていること。公務員を辞めたこと。トラリピ(FX=外国為替証拠金取引)をやっていることやビットコインにも積極的に投資していることも知っている。少なからず、ぼくの影響を受けているようで社会人1年目から計画的に資産運用をしていきたいようだ。
「できれば定年まで働きたくない。好きなことをして生きていく生活をしていきたいから人より早くにそれなりの資産を築きたい」
これが動機だ。
最近はFIREという生き方が若者を中心に流行っているが、彼もそれに近い考えだ。ぼく自身も23歳で公務員という働き方に疑問をもち、将来的に辞めることを決意して投資を始め、33歳で辞めたから、そういう気持ちはよくわかる。働きたくないとかではない。仕事を選んで働きたいということだ。
先取り貯金ではなく先取り投資!
彼はいわゆる大手企業に就職したので、公務員だったぼくからすると、とても恵まれた待遇だ。住居費はどこに住んでも1万円ほどの負担だという。ざっくり1年目の手取りを計算したところ20万円はありそうだ。これとは別にボーナスもある。
大学生なのでアルバイトをしていて、そこそこ貯金もあるので生活防衛費を貯めるという投資の前さばきも必要なさそうだった。
そんな彼には先取り貯金ではなく先取り投資をアドバイスした。やることは簡単。「つみたてNISA」の口座を開設して、毎月自動的に投資信託を買う仕組みを作っておくだけ。楽天カードをすでに持っているということなので、楽天証券の口座開設をして楽天カード決済で投資信託を買って楽天ポイントももらえるように手続きを一緒にパソコン画面で行った。
社会人になってからだとバタバタしてできないかもしれないから、今のうちに積み立てを始めることをオススメした。
彼なりに考えた結果、まずは毎月2万円で投資信託を買うことにした。購入した銘柄はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)だ。これ一つで米国株をまとめて買っていることになる。信託報酬もかなり安く人気な銘柄だ。ぼく自身もiDeCoではこの銘柄だけを毎月購入している。
他に何に投資をしたら?
一人暮らしといえど、手取り20万円で住居費が1万円ちょっとということであれば、つみたてNISAの非課税枠の上限40万円を使い切るのはそんなに苦にならなさそうだ。余裕があれば特定口座で同じ銘柄をさらに買っていくのもいい。
そうアドバイスをすると、彼から鋭い質問がきた。なぜ、ぼくがトラリピで資産を増やしているのか? だ。
これはよく聞かれるのだが、投資信託だと評価額が確かに増えていくが、売却しないと現金が増えないという特徴がある。将来的な値上がりを期待して買ったのに、売却したら将来的な値上がりの恩恵を受けられないというジレンマに陥る。
もちろん、ほんの一部を売るのだから気にすることはないという意見もあるが、どこか違和感を覚えるというのもよくわかる。
その点、トラリピだと相場の上げ下げを利用して細かく利益を確定していくので、口座残高が増えていく。その増えた分を一部出金して使うこともできる。高配当の株投資に近いかもしれない。
ぼく自身20代から、この方法で資産を増やしてきているので毎月の支出の一部に運用益を充てていた。運用総額が増えると月々の運用益も増えるから、給与と合算した月々の収入が増えていくのがうれしかった。
これが投資を続けるモチベーションになり、仕事を頑張るモチベーションになった。ただ、どれだけ投資に回せるかは実際に社会人になって生活してみないと見えてこない部分もある。若いうちはお金を貯めることも大事だが、お金を使って経験をすることも同じぐらい大切だ。そのバランスをどう取っていくかが、凄く大事だと彼に伝えた。
そんな会話をしていると、あっという間に2時間が経った。9月から「つみたてNISA」口座での自動積立が始まっていく。こうして社会人になる前に大学生での投資家デビューを彼は果たすのだった(あっきん)
お金のことってなかなか人に相談できないよね。
みんな、お金のことってどう考えてるの? 投資って、難しいでしょ?
自分のやってる貯蓄術や運用術って一般的なの?
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