資本主義の根幹は「海運」にあり!
最も優れた輸送手段とはなんでしょうか? アルフレッド・T・マハン(米海軍、戦略家)やハルフォード・マッキンダー(英地理学者、地政学者)の著作を読んだことがある人であれば、「海運」と断言することでしょう。
これはすなわち、(1)世界の海はすべて繋がっている(2)海運はもっとも容易かつ安価に物資を輸送できる、という事実から導かれます。陸運も空運も、海運ほど安く大量の物資を世界中に運ぶことはできません。世界の裕福な都市トップ20のうち、16都市が海や湖、河川に外海と接続できる港を備えていることは偶然ではないでしょう。
海運が利用できる都市は、世界中の市場と原材料供給地に低コストでアクセスできるため、産業や資本が集積するからです。例外の4都市をみても、そのうち北京とソウルは天津と仁川という大港湾に隣接しています。資本主義の根幹はまさに海運業なのです。
◆ 参考リンク New World Wealth, "World Cities Review 2019"
現在、バルチック海運指数が非常に高い値で推移しています。これは海運市況がとても好調であるということを意味します。ここで、この指数が不定期外航バラ積み船の運賃指数であるということに注目しました。つまりこの好況を活かしやすいのは、不定期のバラ積み船の割合が高い企業ということになります。
そこで海運銘柄をいくつか調べたところ、日本郵船が売り上げにおける不定期船事業の割合が高く、船隊の中でバラ積み船(ドライバルク)が占める割合も高いということがわかりました。
こうした理由から、日本郵船株の購入を判断。7月27日終値の5490円で100株取得しました。
◆ 参考リンク
(1) (公財)日本海事センター「バルチック海運指数(BDI)の推移」
(2)日本郵船株式会社「有価証券報告書(第134期)」
(3)日本郵船株式会社「運航船舶」
日本郵船(9101)
年初来高値(2021年8月5日) 7550円
年初来安値(2021年1月4日) 2345円
購入時の株価(2021年7月27日) 5490円
購入株数 100株
◆企業分析バトル カブ大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・月額200万円を投資金額の上限とするバーチャル投資です。
・投資対象は新興市場を含む、国内の上場企業の現物取引です。
・運用期限は最長で6か月。銘柄選定の最終月は10月になります。
・順位は11月末時点で、投資した銘柄(企業)の売買や配当で得た収益の騰落率で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/