「レンジ相場」の終わりは近い!?(同志社大学 しがないトレーダー)
◆ 今週の気になったニュース
ビットコイン(BTC)はこの2週間、今までの比にならないほどの上昇を見せた。上昇した原因となるニュースをまとめたいと思う。
まず、アマゾンのビットコイン決済年内導入検討との内部情報である。7月26日に英City A.M.紙がアマゾン社に関する関係者の証言として、2021年末までにビットコイン決済を開始することと、早ければ22年にも独自通貨を発行する計画があると報じていたが、ブルームバーグは、アマゾン社側が否定したと報道した。このニュースにより、最初のニュースで暴騰した値幅の半値ほど戻してしまった。
次に、各国から規制を受けているBinance社のCEO(最高経営責任者)であるCZ氏は、各国規制当局と寄り添う姿勢を見せたことが好材料として扱われ、ビットコインは上昇した。またアルファベット、アップル、マイクロソフトの好決済を受けた米国株先物の上昇に連動して6月15日の最高値、4万1000ドルほどまで高騰した。
また30日に、最多の暗号資産の保有量を誇るマイクロストラテジー社は、第2四半期の売り上げが、前年同期比でプラス13.4%で137億円を計上した。それに加え、CEOのマイケル・セイラー氏は今後も引き続きビットコインを購入していく方針を明かし、ビットコインの上昇を後押しした。
◆ 今週の取引
ずうっとレンジ相場だったので、今週も取引はしていない。しかし、ビットコインが6月15日の高値を超えたので、このまま4万3000ドルに到達すれば、レンジ相場は終わりだと考える。そのため、来週4万3000ドルを超えることがあれば、本格的に取引を開始したいと思う。
◆ 今後の考察
ビットコインの4万3000ドルを突破は、来週の材料次第だと考える。8月5日18時半頃に予定されている、イーサリアムのハードフォークによる「ロンドン」アップデートと、米雇用統計が発表される週となっている。ロンドンアップデートはイーサリアム(ETH)が市場の上昇を主導できるかが注目されると考える。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
浮上していたビットコインが週明けに軟調になったので、材料をコメントしておきます。
週末に中国人民銀行から「暗号通貨に厳しい規制を継続」との発表があったものの、相場がほぼ無反応。その後に高値を更新する動きも見せました。しかし、米上院で暗号通貨に課税するインフラ法案の作成が議論され、さらにこれが米国内のマイニングを難しくするとの弁護士のコメントが流れると相場は下げ幅を拡大しました。
さらに、3日にはSEC(米証券取引委員会)のゲンスラー委員長が「暗号通貨市場の成長には規制が必要で、ほとんどがSECの規制対象」とブルームバーグのインタビューで発言したことにより安値を更新し続けることとなりました。
インフラ法案の作成は終了したため、材料出尽くし感もありますが、米国からの悪材料には気を付けておきたいところです。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
7月30日現在 1万円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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