波に順番に乗るサーフィン
五十嵐カノア選手が銀メダル、都筑有夢路選手が銅メダルを獲得したサーフィンも今大会から採用された新種目だ。サーフィンの競技の中継を見ていて、「優先権」という言葉を聞いて、「何だろう?」と思った人もいるだろう。
サーフィンは1つの波には一人が乗るのが原則。二人ならば順番に乗るだけなのでわかりやすいが、4人になると順番が複雑になってくる。そこで優先権をもうけることによって、順番を明確にしているのだ。
赤、青、黄、白の4色の閃光掲示板が岸に立てられ、選手に割り当てられた色の順番によって、波に乗る。いい波が来たのに、乗らない選手がいるのは、こうしたルールがあり、危険を回避しているからだ。
ちなみに、サーフィンの1ヒート(試合)の時間は20~30分。その制限時間内で一人の選手が波に乗れる回数は10~12回。それを5~7人の審査員がそれぞれ10点満点で判断する。最上位と最下位を除いた平均点が得点になる。そのうち、点数が高かった2本の合計点が得点となる。どんなにたくさん波に乗っても、ベスト2の点数しか加算されないのだ。いい波に乗るのが大切なわけだ。