「ジャケ買い」のコツ! 敏腕プロデューサーが推奨する読書術とは?【尾藤克之のオススメ】

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目的を持って読むことの弊害

   角田さんは、ルールに従おうとした時点でおもしろくないし、読んだ文章も内容も作者の思いも、すんなり入っていかないと言います。自分にとっての気持ちよさ、おもしろさの感覚で本と向き合うだけ。それが「バラエティ読み」の要点だと言います。

   角田さんは、

「まず、著者や内容なんて気にせずに、カバーのデザインだけで気になるものを買えばいいと断言しておきます。新書は基本、カバーが決まっていますが、そういう場合はもちろん"タイトルに惹ひかれただけ"の『タイトル買い』だって構いません。つまり、目的を持って読まなくていいということです」

といいます。

「『こんなこと知りたい』『こんな物語が読みたい』という目的にしばられてしまうと、その目的にしか役に立たないでしょう。『〇〇を得るために役立つかどうか』という視点で読んでしまうので、それ以上のものを得ることも難しい。せいぜい1回読んだら終わりになりがちです」

   筆者も「ジャケ買い」は推奨します。ジャケ買いする時には平積み、面陳置きの本は選びません。棚指しの1冊だけ置いてある本をインスピレーションで選びます。当然、当たり、ハズレがあります。最近は、10冊買えば9割がハズレのこともあります。まずは本を選ぶことそのものを、バラエティ感覚で楽しむことは大切です。

   あなたが、心を豊かにする1冊に出会えることを、お祈りしています。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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