やっと出会えた「天職」が市役所の非正規職員 女性の投稿が賛否激論! 正規公務員からは「無責任で楽チン」と...(1)

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「なぜ天職と思うのか、しっかりイメージを作ろう」

資格試験の勉強をしたらというアドバイスも(写真はイメージ)
資格試験の勉強をしたらというアドバイスも(写真はイメージ)

   また、「別の役所の非正規職を探したらどうか」「他の分野にチャレンジして資格取得の勉強をしては」というアドバイスも寄せられた。

「公務員系列の仕事をしています。正規と非正規は同じような仕事でも中身が異なります。責任の重さが違います。非正規から試験を受けて正規に上がられた方は一様に『こんな難しいことをしていると思わなかった』と言いますよ。今の任期が終了したら、別の役所系列の非正規職を探されてはいかが。民間企業より働きやすいのか、そういう方が大勢いらっしゃいます。最初からやりたい系統に応募すればいいし、お勧めです」
「天職に出会えた幸運を生かしましょう。公務員の人ってやっぱり、若いときから公共に奉仕する精神があるせいか、全体的に優しく丁寧ですよね。そういう人と一緒に働ける場といえば、市役所のほかに、すこし公共性のある(NPO団体とか、障害者施設の事務とかはいかが?)職場を探すのもよいかもしれません」

   J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部では、今回の「天職に出会えたが、正規の公務員になる手立てがなくてつらい」という投稿に関する論争について、女性の働き方に詳しいワークスタイル研究家の川上敬太郎さんに意見を求めた。

――今回の投稿と回答者たちの意見を読んで、率直にどのような感想を持ちましたか?

川上敬太郎さん「投稿にある『大学卒業後新卒で仕事ができず、同僚からいじめられて病み、半年で退職』という原体験に、課題のすべてが集約されているように思いました。その時の悩みや苦しさが、投稿者さんのその後の仕事人生に大きな影響を与え続けたのではないでしょうか。ひょっとすると、鬱(うつ)などの症状に悩まされた経験もお持ちなのかもしれません。
一方、回答者さんたちの言葉はそれぞれ真摯なアドバイスだと思いますが、社会に出てすぐに挫折を味わった投稿者さんの状況に対して、どのように察したのかは人によりまちまちのように感じます。投稿者さんの姿勢を〈甘い〉と感じた人もいれば、〈頑張っている〉と感じた人もいるようです」

――今回の論争のテーマは「働く女性が天職に出会えるかどうか。出会った時にどうするか」だと思いますが、前の職場の働く女性を支援する「しゅふJOB総研」におられた時、今回のテーマに合うような調査をしたことがありますか。

川上さん「天職についてのストレートな調査ではありませんが、働き方の希望と現実のギャップをテーマに、働く主婦層の方々に『働く主婦が本当に望む働き方とは?』という調査を行いました。
『いまのあなたにとって最も望ましいと思う働き方は?』と質問したところ、『フルタイム正社員』と回答した人の比率は13%に留まりましたが、続けて『もし家庭の制約などがなく、100%仕事のために時間を使うことができる場合、最も望ましいと思う働き方は?」と質問したところ、『フルタイム正社員』と回答した人が62%に跳ね上がりました。
それだけ多くの人が家庭の事情など、さまざまな背景と折り合いをつけるために、何らかの妥協をして仕事を選んでいるのが実情なのだと思います。つまり、仕事を自分に合わせるのではなく、自分を仕事に合わせるというスタンスです。投稿者さんが『天職』だと思っている仕事を一般的にラクな部類に入る仕事と捉え、『天職』へのこだわりを『自分の希望にそった仕事しかしたくない』という意味に受け取る人は、そのスタンスを『甘え』だと見なすのではないでしょうか」

(福田和郎)

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