同志社大学のFOXさんは今週(2021年7月19日週)もロンドンオープンを狙い、21日(水)に英ポンド円を買い、利益を得た。「ロンドンオープンでのレンジブレイクの勝率は100%」と自信がチラリ。夏休みにもっと試して「精度を高めていきたい」という。
明治大学の佐藤諒さんはプラスを着実に積み上げたものの、「全体的に分析不足の取引になってしまった」という。ユーロ円を、買いポジションで保有して越週。ようやく試験が終わった慶応義塾大学の2Gさんは「集中できる環境を作りやすくなった」というものの、今週(2021年7月19日週)は損失が大きかったと、唇を噛む。
一橋大学のボンゴレさんは様子見。しかし、5.4円まで下がったメキシコペソに「買えばよかった......」と、ちょっと悔しい。早稲田大学のNAKAMURAさんは学業に専念。取引をお休みした。
大学の試験が終わり、取引に集中できる!(慶応義塾大学 2G)
FX大学対抗戦9週目。今週(7月19日週)でやっと大学の試験が終わり、集中できる環境を作りやすくなった。
さて取引だが、今回は損失が大きかった。7月21日20時頃に1米ドル=110.001円で売り注文をしたが7月22日の8時に110.303円まで上昇してしまったので損切する形となった。4万5600円の損失だ。
109.5円から上昇して110円に到達したら少しの間落ちると予想したが、外れてしまった。もう少ししっかりと分析する必要があった。結果としては110.5円まで伸びたので損切して良かったと思うが、同時に切るのが早すぎたのではないかと不安に思う気持ちもある。
課題は多いが、今週の動きと今後の流れを整理しておきたい。
◆ 今週の動きのまとめ
今週は、リスク警戒の動きが一服。週前半は新型コロナのデルタ株の感染拡大が市場に調整の動きを促し、リスク回避の動きが広がった。米10年債利回りは一時1.12%台まで急低下する場面があった。米ニューヨーク原油先物は一時65ドル台まで急落。ドル円は109円台割れ目前まで下落した。
しかし、一連の米企業決算が好調だったこともあり、株安の動きは一服、米債利回りも1.31%台まで上昇。原油は72ドル近辺へと反発した。ドル円は110円台半ばへと上昇。クロス円も全般に週前半の下げを戻して上昇した。リスク動向の改善を受けてドル相場は、ややドル売りに押されている。
◆ 今後の流れ
今後の懸念材料としてデルタ変異株による感染拡大を挙げたい。米国は先進国の中でも先行したワクチン接種の進展もあり、6月に入ってから1日当たりの感染者数が1万人を割り込む日が見られた。7日間平均でも1.1万人台になるなど、感染拡大をかなり抑えることができていた。ところが、こうした状況を受けての行動制限の緩和と、デルタ変異株による感染拡大が合わさることで、ここにきて1日当たりの感染者数が6万人を超え、7日間平均でも4.5万人超えと、7日間平均で見て先月のもっとも少ない時期の約4倍という厳しい状況がみられる。
こうした感染の再流行は米国の景気回復にとってかなりの悪材料となるだけに、声明や議長会見でどのような対応が示されるのかも注目材料となる。議長会見などで慎重姿勢が一層強調され、市場のテーパリング(量的緩和の縮小)期待がもう一段後退するようだと、ドル売りが一気に強まる可能性もある。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
英国はデルタ株の影響で株式、為替市場が変動する要因になっています。
さて、ドルといえば筆者はそうではないと感じています。週明けは、OPEC+のサプライズ増産により、一時的なリスクオフとポジションを閉じる動きにより下落しました。しかし内容的に限定的であり、メイントレンドは米国経済の回復と高いインフレ率などを背景に、2022年1月開始予定のテーパリングがどこまで前倒しになるか、に変化していると感じています。経済指標や要人発言での反応を見ると、すでに12月開始も織り込みつつあるように感じていますが、いかがでしょうか。
前週からの損益 マイナス4万5600円
7月23日現在 94万9400円
プラスを着実に積み上げ(明治大学 佐藤諒さん)
今週(7月19日週)は2回のみの取引になりました。全体感としては週初めに大きく下落し、反発した1週間でした。米国株やビットコインも20日で反転しており、連動が強くなっていると思ったので、監視を広げて夏休みに見ていきたいと思います。なお、米国株は最高値を更新。ビットコインは安値付近なので、投資家がリスクを取りに行くかを見ていきたいと思います。
◆ 今週の取引
【取引1】AUD/JPY(オーストラリアドル円)売り 7月19日14時50分。プラス5万円。急落前に入ることができ、うまくいったのですが、週末を挟んだ危険度の高い、あまりよくないトレードでした。
【取引2】EUR/JPY(ユーロ円)売り 7月22日22時40分。マイナス3万円。
下の画像はEUR/JPYの日足チャートです。
黄色のトレンドラインを上抜けたことをもって、一たん下落トレンドの終了と判断しました。これからはヨコヨコか反転上昇と読んでいます。もちろん想定が崩れれば、すぐに意見を変更します。よって青色の水平線を上抜けたタイミングでロング(買い)ポジションを持ちましたが、反転してしました。これから青色の水平線をレジスタンス(ライン=上値抵抗線)としたレンジ相場に入ることも想定して動きたいと思います。
【取引3】EUR/JPY(ユーロ円)売り 7月23日14時40分。保有中。
下の画像はEUR/JPYの30分足チャートです。
下落トレンドの終了を見込んでロングポジションを持ちました。ポジション保有後に上値水平線の三角持ち合いのような形を形成しており、上抜けていって欲しいと思います。
全体的に分析不足の取引になってしまいました。また、気づいた時には値が走ってしまっていることが多いので、次回から指値注文やOCO注文(2つの注文を一度に発注しておき、片方が成立すると、もう片方を自動的にキャンセルする注文方法)をうまく使っていけたら良いと思います。
◆ 今週の結果
【取引1】 プラス5万円
【取引2】マイナス3万円
【取引3】EUR/JPY(ユーロ円)ロング(買い)ポジションで保有中。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
多くの学生がポンド円の取引をするなか、豪ドルで着実に利益をあげましたね。
豪消費者信頼感指数、2020年11月以来の水準にまで低下し、シドニーとメルボルンはロックダウン延長する厳しい状況が背景にある下落に上手く乗れています。
オーストラリア(豪州)の大手銀行のCEOはさらなるリスクに備えていると発言しており、豪中央銀行の金融政策理事会議事要旨では2024年より前の利上げはないという文言が並びました。さらにウエストパック銀行は、豪州中央銀行がテーパリング(量的緩和の縮小)ではなく、量的緩和策の拡大で債券購入を増やす可能性があるとの見方を示しており、まだまだ厳しい状況が続きそうですね。
ウイルスの状況が好転した場合は、ゴールドマン・サックスの見通しである11月からテーパリングが参考になりそうです。
前週からの損益 プラス2万円
7月23日現在 101万5000円
メキシコペソ、迷った結果......(一橋大学 ボンゴレさん)
今週(7月19日週)はなかなか取引の時間が取れず、様子見の週となりました。保有しているニュージーランド(NZ)ドルとカナダドル、メキシコペソについて今週感じたことを述べていきます。
NZドルはチャートを見られなかった先週も含め、1NZドル=77円を切ることが続き、一時は75円台まで下がっていました。オーストラリア(豪)ドルとNZドルの動きを見ると、7月は対豪ドルでNZドルが下落(豪ドル安NZドル高)しています。対円では両通貨とも似通った動きをしている印象です。
7月6日に開催された豪中央銀行の金融政策理事会では、ロックダウンにより不確実性が上昇したことで2024年以前に利上げに向かう条件が整わないとのことだったので、現時点ではNZドルでの取引を続けていきたいと思っています。
カナダドルは1カナダドル=85円台まで下がった先週以降、87円台までは回復しました。カナダドルに関しては変動の材料を最近は読み切れていないので、今後も注意してみていきたいと思っています。
メキシコペソは今週5.4円台まで下落しました。円高・ドル高の進行や米ニューヨーク原油先物の下落が影響しているのかなと思います。保有しているポジションは1メキシコペソ=5.5円の時に買ったもの(5.7円で売りの指値注文)だったので、損切りラインを考えることに集中してしまい、追加の買い注文ができませんでした。市場のリスク回避傾向がどこまで続くかわからなかったこと、5.5円台がここ1か月では比較的高値の水準であることも迷った理由です。5.5円台まで回復した今振り返ると、下がったタイミングで買えたらよかったのですが、その決断ができなかったのが悔やまれます。
今週の結果は、スワップ損益によるプラス2880円です。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
原油安によりメキシコペソも影響を受けましたが、長期的に下落し続けるような内容ではないため、下値は限定的ではないでしょうか。コツコツとスワップポイントを積み上げましょう。
経済回復も緩慢で、コロナの状況が悪化する豪州はモルガン・スタンレーがオーストラリア(豪)ドルを売り推奨しており、対円では77~78円付近までの下落見通しとなっています。また三菱UFJ銀行もトレードアイデアとして、豪ドルの売りを検討すべきと提案しており、大手がこぞって豪ドルの下落を見込んでいることがわかります。
戻りつつあったニュージーランドドルですが、思わぬ中国教育事業非営利化リスクで上値を押さえられました。今後は、この中国リスクが長期化するかどうかがカギとなりそうです。
前週からの損益 プラス2880円
7月23日現在 111万980円
神奈川県出身。
得意のロンドンオープンは勝率100%!(同志社大学 FOX)
今週(7月19日週)も大学の期末テストなどで、なかなか相場に向かう時間がありませんでした。しかし、ある程度チャートを見たり、ニュースを見たりしていたので振り返っていきたいと思います。
僕はスキャルピングにおいて英ポンド円やポンドドルが得意なので、基本ポンド関連のニュースやチャートを見ています。もちろん他の通貨ペアも見ています。(笑)
先週のポンド円は週末に向けて上がっていくような形でした。その傾向は基本的に他のクロス円にも見られた展開でした。そしてドルストレート(米ドルとの通貨ペア)を見てみると、ポンドドルは上昇、ユーロドルは横バイの展開となっています。このチャートを見ると、やはりポンドよりユーロが弱いのかなという考えに至ることができます。
ファンダメンタル的にも、やはりポンドのほうが強いのかなと思っています。そして案の定、23日(金)の欧州中央銀行(ECB)のハト派発言から、一時は高値を更新する展開となりましたが、しっかり全戻しして下がっていきました。
そして、僕はいつものスキャルピングで21日(水)のロンドンオープンで、1ポンド=149.75円で入り、149.85円で利益を確定しました。ロンドンオープンでのレンジブレイクの勝率は今のところ100%なので、夏休みもっと相場に向きあえるときに、もっと試してみて、精度を高めていきたいです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ファンダメンタルズの勉強をされているとのことで、7月25日に中華人民共和国教育部(当局)が発表したオンライン教育に関する厳格な規制についてコメントしておきます。この30項目をざっくりとまとめると、教育事業で儲けるな、上場は禁止、6歳未満の子供向けオンライン授業などの提供禁止ということです。とんでもないことが起こったと感じませんが? これを受け、週明けのマーケットはあっという間に急落し、教育関連株は1日で50%以上もの急落に見舞われました。上場廃止のリスクが高くなったのですから、当然でしょう。
コングロマリットで米株市場に上場する中国株のアリババやバイドゥ、テンセントなども急落したため、これらが世界的なリスクに波及する可能性があります。特にアリババやテンセントなどは、多くのヘッジファンドやアセットマネジメントが保有しているため、これらが自社の運用リスクに抵触し売却せざるを得なくなった場合の下落リスクは相当なものになります。
突如として台頭したチャイナリスクが、夏相場のメインテーマとなる可能性が高く、テーパリング(量的緩和の縮小)は2の次と考えても良いかもしれません。
前週からの損益 プラス1万円
7月23日現在 106万4040円
福岡県出身。
◆学業に専念するため、取引はお休みしました(早稲田大学 NAKANURA)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
7月23日現在 96万1171円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/