アメリカとイタリア選手団が食堂で「マスクなし大宴会」
小学館のニュースサイト「NEWSポストセブン」(7月28日付、週刊ポスト8月13日号)「米・伊選手団が食堂で『マスクなし大宴会』 五輪選手村スタッフが目撃」が、選手村スタッフの証言をこう伝える。
「『どこがルールの遵守だ、と。いつクラスターが起きるかと心配しています』。このスタッフによれば、最も危ないと感じるのが選手村中央にある『食堂』だという。(中略)アスリート向けプレーブック(規則集)によれば、選手村では原則として食事、就寝、練習時を除き〈常時マスク着用〉を求めており、〈ハグや握手などの物理的な接触を避けてください〉と明記されているが、食堂ではハメを外す選手が絶えないそうだ」
スタッフはこう語っている。
「『食事中にマスクを外すのは仕方ないですが、そのまま大声でしゃべりまくっている選手が多いのです。開会式の数日前、アメリカとイタリアの選手団がそれぞれ10人以上の大人数で食堂に来て、宴会状態になっていた。他の座席からイスを持ってきて、みんなでワイワイと。その後、アメリカ選手団は盛り上がった流れで肩を組んで記念撮影会になだれ込んじゃって。〈ウォー!〉って雄叫びを上げる選手もいました。もちろんマスクはしていません」
東京五輪組織員会の最高責任者の一人からしてルールを守らないのだから、何をかいわんや、である。毎日新聞(7月28日付)「東京感染過去最多 五輪規則違反、緩み助長? マスク未着用・選手同士のハグ・声援」が、山下泰裕・JOC(日本オリンピック委員会)会長のルール破りを、こう報じる。
「開幕以来、選手らの規範意識の緩みが見られる。組織委などが感染対策の要とするプレーブック(規則集)のなし崩し的な運用も目に付く。競技が本格的に始まった7月24日、柔道会場の日本武道館では、JOC会長で組織委副会長でもある山下泰裕氏がマスクなしで会話する姿があった。常時着用を定めたプレーブックに違反する行為だが、(毎日新聞が取材で聞くと)組織委は『どう対処したか把握していない』と説明を避ける」
というありさまだった。
これでは、外国選手たちのルール破りに強い態度で対応するのは難しいだろう。
選手村だけでなく、競技場でも選手やコーチらのルール破りが目につく。マスクを外し、大声で応援したり、抱き合ったりするのだ。特に、オーストラリアの水泳コーチの度を越した応援ぶりがSNSで世界中に拡散。謝罪に追い込まれる事態に発展した。