モチベーション「上げ」マンは交流を好む しかも「類を以て集まる」から会話が弾む(西野一輝)

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   前回と前々回にて、モチベーションが高い人が取り組んでいることを紹介しました。その続きを、さらに書いていきたいと思います。

   コロナ禍で難しい状況になっていますが、仕事のモチベーションが高い人は、人と交流することを好んで行います。そんな人を取材しました。

  • 会話で得られることは多い(写真はイメージ)
    会話で得られることは多い(写真はイメージ)
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Sさんは社内で誰もが認知する「モチベーター」

   Sさんは、社内で「モチベーター」と命名されるくらいにモチベーションが高い状況で仕事を続けている人として有名な存在。いつも、目標達成やビジョン実現に向けて「どうすればできるか」という思考を持ち、その方向にチームを引っ張ろうと発言、行動します。

   Sさんがいる職場やチームは、その人の言動を見て、チームも感化されて良い方向に引っ張られると、社内では誰もが認知するくらい。

   ただ、いつも元気で、疲れないの? どうしたら、高いモチベーションが維持できるの? 自分には無理かも? とその存在が稀有であり、マネできないと思われているようですが、その秘訣をうかがうことができました。

   Sさんはコロナでもリモートイベントへの参加やSNSを活用して交流機会を果敢につくり続けていました。社内会でリアルイベントの中止に伴い、代わりに行われることがあるリモート企画。対面でないとつまらないと、参加に消極的な人もいますが、Sさんは違います。積極的に参加して、参加者と対話を行います。

   さらに言えば、参加するだけでなく、自らが主催者としてイベントを企画。知人経由で新たな知り合いを増やして、ネットワークを広げています。

人との会話が新たな情報、エネルギー、刺激をもたらす

   Sさん曰く、

「どのような状況でも人と会話することで、新しい情報を得ることができるうえに、人からのエネルギーや刺激を受け取ることもできる。だから、会話する機会を自らつくる努力を怠らない」

とのこと。

   この積極性が自分のモチベーションを高め続けてくれていると、自覚しているようでした。

   ただ、誰でもいいから人に会うと言ってはいません。自分のモチベーションが高まる=刺激が得られる、ポジティブなエネルギーをもたらしてくれる人と会話することにこだわっています。

   ゆえにモチベーションの高い人からつながるネットワークで会話の機会を増やすため、自分と近しい知人・友人との絆を大事にして、交流を図ります。

   こうした工夫を重ねて、コロナ禍でもモチベーションの高い人は、その状態をキープしています。環境のせいにして、気持ちが落ち込んでいる状態が続かないように、自分なりに交流の機会を増やしてみてはどうでしょうか。(西野一輝)

西野一輝(にしの・かずき)
西野一輝(にしの・かずき)
経営・組織戦略コンサルタント
大学卒業後、大手出版社に入社。ビジネス関連の編集・企画に関わる。現在は独立して事務所を設立。経営者、専門家など2000人以上に取材を行ってきた経験を生かして、人材育成や組織開発の支援を行っている。
著書に、「モチベーション下げマンとの戦い方」(朝日新書)がある。
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