ニコン株が大台1000円割れ、円高の収益への影響を懸念 株価反攻へやるべきことは?

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証券会社は目標株価を引き上げたが......

   ニコンはまた、2022年3月期に新たなセグメントとして、産業機器のデジタル化を進める「コンポーネント事業」をつくると発表しているが、これを証券各社が「成長に資する」として好感した。

   野村証券は6月7日付のリポートで目標株価を1088円から1169円に、大和証券も6月15日付のリポートで同じく1000円から1300円にそれぞれ引き上げた。また、カメラ映像機器工業会がまとめたデジタルスチルカメラ生産出荷実績表によると、出荷台数は前年同月比で4月は37.1%増、5月は92.4%増。出荷金額では4月は2.1倍、5月は2.3倍と着実に回復している。この辺りの数値も6月25日の年初来高値につながったようだ。

   ただ、デジカメの足元の動向は、2年前の水準に対しては出荷台数で半分程度、出荷金額で2割減という水準にとどまっている。回復度合いが年間で、どの程度となるか見通しにくいうえに為替の逆風が起きていることが株価の下落基調を呼んでいるとみられる。

   株価の反転にはまず、足元の実績の積み重ねが求められそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)

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