おみやげ配りは女性? 力仕事は男性!? 一人ひとりの持ち味を活かした仕事を任せるには?〈後編〉(前川孝雄)

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日常的な予防を図る(やり方を変える)

(1)偏りがちな仕事を等しく分かち合う
具体的な取り組みとして、女性に役割が偏りがちな仕事の分担見直しをオススメします。たとえば、CASEにもあったお客様へのお茶出しや、手みやげの配布、あるいはオフィスの共用スペースの整理整頓や清掃、ごみ出し、事務用品の注文など、従来の慣行で女性に偏っていた仕事があれば業務分担表に書き出し、チームメンバー全員で分担しましょう。
こうした公平な手続きを経て担当分けされた仕事であれば、CASEのような部下の厳しい反応は抑えられるはずです。些細な改善と思うかもしれませんが、性別役割分担意識を払拭する象徴的な効果があります。庶務や雑用は女性の仕事といった固定観念を、目に見える形で壊すのです。

(2)ポジティブ・アクションを実行する
また、女性活躍のためのポジティブ・アクションにも積極的に取り組みましょう。女性管理職比率の向上など大きな目標にこだわりすぎず、上司がチーム運営で実行可能なものから始めます。女性の発言や提案を積極的に採用したり、責任の重い仕事や重要プロジェクトに女性を抜擢したり、女性リーダーを後輩のロールモデルとして意識して育てることなどが考えられます。
上司が先頭に立ち、性差によるネガティブな慣行や潜在意識を組織全体で乗り越えようとすることで、職場の風土は徐々に好転し始めるでしょう。

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