英ポンドに投資していた北海道大学の上田晃史さんが、上昇気流に乗って大勝した。ポンド円は2021年7月6日?8日にかけて大きく下げたが、9日で値を戻す展開。その波に乗った。9日現在の総資産120万4178円。前週までの負けを一気に取り戻したばかりか、只今Aグループ、Bグループを通じてトップに躍り出た。
米ドル円と英ポンド円で挑んだ明治大学の佐藤諒さんは2度のトレードで、着実に利益を積み上げた。116万4632円で北大の上田さんを追う。
専修大学のめがねちゃんは、ユーロ円とニュージーランド(NZ)ドル円で参戦。NZドルで負けたが、ユーロ円では利益を確保。プラスを積み重ねたが、本人は「とても悔しい結果になりました」と、納得していないようす。慶応義塾大学は試験期間中。トリオネアさんは今週も学業に専念して取引をお休みした。
上昇気流に乗った!(北海道大学 上田晃史さん)
◆ 振り返り 7月5日(月)~7月9日(金)
(注)画像は取引の一部です
今週(2021年7月5日週)の結果は、23万6348円の利益。最終残高は120万4178円という成績になりました。この週の英ポンド円は7月6日?8日で大きく下げたのちに、最後の9日で値を戻すという展開でした=下図参照。私が20万円以上の利益を確定することができたのは、この最後の7月9日からの上昇にうまく乗ることができたためです。
7月5日週は下げの相場を用事などで忙しかったためにチャート図を見ることができず、結果的に巻き込まれることがありませんでした。とはいえ、大きく利益を上げられた一方で、下落局面でロング(買い)してしまうなど、大きな損失を出す世界線も存在していたと考えられます。つい最近20万円近い損失を出したことを思い出し、ゾッとしてしまいます。(笑)
全体的にリスク管理を含め、かなり満足度の高いトレードができました。前々までは基本的に15万通貨が基本として取引していました。ですが、事前に「これは長期。これは短期」とシナリオを考えてからインすることで15万通貨の時と、証拠金維持率のため13万通貨で取引する時の2パターンで取引をするようになりました。
またOCO取引(2つの注文を同時発注しておいて、どちらかが成立したら、どちらかをキャンセルする注文方法)を積極的に用いることで、自分の納得する値段で決済をできるようになったことと、チャートが予想と異なる方向に行っても損失を抑えられるようになりました!
◆ 反省点
前半の下げ相場に乗ることができれば、さらなる利益を上げられる可能性がありました。それまでのチャートから超長期的に見れば円安に動いているため、さらに同じ方向へ動く可能性はあります。しかしながら1か月ほどの動きを見ると1ポンド=150~156円のレンジで動いており、若干チャートが下がりぎみであったため、一段下がる可能性のほうが高かったと考えられます。(あくまで結果論ですが)とすると、とりあえず売りで入って放置する戦略は十分に試す価値があったと考えられます。
また、来週以降に向けて自分の得意なポジションを探す必要があるなぁと常々考えています。今のところ(株をやっているからなのか)ロング(買い)で持つことのほうが多く、ショートをうまく活用できていないなと感じております。そのため来週以降は積極的にショートポジションを狙ってトレード力の向上に向け努力したいと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
20%以上の利益、おめでとうございます!
感染リスクが再拡大ぎみの英国ですが、7月8日に発表された英RICS住宅価格指数が1988年以降で最高を記録するなど、一部でインフレ加速の予兆が見られています。イングランド銀行(英中央銀行)は依然としてハト派姿勢を堅持しており、市場予想は2022年夏に0.1%で利上げを開始。その後間が空いて2023年3月に0.25%の追加利上げとなっています。
このメインシナリオをもとに、短期的な目先の数字に反応する相場のようです。
ただ、英中銀の金融緩和策からの撤退も見えてきています。これがポンドに強気な見解も出ているようで、第3四半期のポンドドルは1.40ドルに上昇すると予想されており、ポンド円は155円を超えてくることになります。経済指標と英中銀要人の発言をみながら、市場の思惑を把握しないと難しいですね。
前週からの損益 プラス23万6348円
7月9日現在 120万4178円
大阪府出身。
確実にプラス積み上げ(明治大学 佐野海斗さん)
◆ 今週(7月5日~9日)の相場
7月6日(火)日本時間13時30分にRBA(オーストラリア準備〈中央〉銀行)が政策金利発表、8日(木)日本時間には米国新規失業保険の申請件数の発表などがありました。
主要通貨ペアの動きです。ドル円は週明け1ドル=111.188円で始まり110.532円で閉め、週足で陽線が3本ついていたため、調整とみて良いかもしれません。ユーロ円は131.724円で開いて130.821円で閉め、5月11日の週から綺麗な支持線が作られていましたがそれをしっかり割る形となりました。ポンド円は153.068円で開き153.066円で閉め、実体は小さくとどまったものの、最高値と最低値の差は4円近くあり、陰線にはなったもののこれからの動きが読みづらい足になりました。
◆ 今週のトレード
今週は2回トレードしました。ドル円を1ドル=11.097円で5lotショート(売り)し、110.043円で利益を確定しました。
エントリーの根拠としては、6月30日から7月2日にかけての上昇で押し目のあった111円あたりが意識されるだろうと考えたこと、1時間足での短期移動平均線が中期の線を割り、長期の線を割りかけた場面が111円あたりだったことから、エントリーしました。損切りポイントは押し目より少し上の1ドル=111.200円に設定していました。
英ポンド円を153.825円で10lotロングし、153.400で損切りしました。1時間足で6月30日あたりから形成されていた三角持ち合いを上抜けたと思いエントリーしましたが、結局は天上つかみとなり、損切りすることとなりました。損切りポイントは下抜けになったことを確認してからの1ポンド=153.400円にしましたが、もしもう一度上に抜けてもエントリーし直せば良かっただけなので、もう少し損切りラインは上に設定しても良かったかと思いました。
今週は合計で1万520円のプラスでした。
◆ 来週(7月12日~16日)の戦略
13日には米国消費者物価指数、14日にはニュージーランドのRBNZ政策金利発表、カナダのBOC(カナダ中央銀行)政策金利発表、16日にはBOJ(日本銀行)政策金利発表、米国小売売上高発表があるため、週明けでのポジションは慎重に取っていきたいと思います。ドル円以外の通貨ペアは1時間足でゴールデンクロスを形成済みのものも多く、順張りでロングすることを基本的なスタンスとしてトレードしていきたいと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨について、コメントしておきましょう。市場予想と比較して、思ったよりも「ハト派」だったように思います。年内にもテーパリング(量的緩和の縮小)という発言をしていた連銀総裁がいたわりには、株式市場に配慮したような内容でした。多くの理事は「インフレはこれから緩む」と回答。さて、ここで7月13日に発表された6月の消費者物価指数は前月比で0.9%となるなど、市場予想をはるかに超える結果となしました。
たしかに経済再開状況をみても6月の数字は良いのですが、個人的にはサプライズでした。しかしドル円は30銭ほど上昇した程度で、この数字は織り込み済みだったようです。しかし、来月同じような数字が出てくれば、ドル高が大きく進むのではないでしょうか。
前週からの損益 プラス1万520円
7月9日現在 116万4632円
プラス確保も「悔しい」ワケ?(専修大学 めがねちゃん)
こんにちは。めがねちゃんです!
今週(7月5日週)はとても悔しい結果になりましたが、自分のわからないところが浮き彫りになりとても良い週でした。先週の記事で利益確定や損切りについて書きましたが、チャートパターンや通貨ごとの乖離の許容範囲、市場参加者などについての考えが浅く、機械的にトレードをしていたので、利益確定や損切りが下手なのだと考えました。
物事が起きたときの背景に注目しない限りトレードはうまくならないし、答え合わせもできないので、毎週仮説や考察を重ねていきたいです。
なぜ、こんなに語ったかというと、初めは全て利益が出ていたのに損切りしたり、利益を握り潰してしまったりしたからです。なので、今週の記事は復習回にします。
結果は、EUR/JPY(ユーロ円)はプラス88pips(1pip=0.01円=1銭)でした。いったん上昇して不安でしたが、高値が切り下がったのを見て下がるなと強く感じました。なぜ利益確定したのかというと、そこそこ抜けたので満足してしまったということと、押し安値のラインもしくは直近安値で反発すると考えていて、直近安値前提でポジションを保有し続けて押し安値で反発したら利益を握り潰してしまうのが怖かったからです。
私は強欲なので利益は取れるだけ取りたいと思う性格なのですが、利益確定について調べると大きく分けて2つの意見が出てきます。「資産を守る」ということを前提として、一つが「チキン利食いは良くない」ということです。資産を守りすぎるがあまり、伸びるはずのポジションを決済してしまうのは良くないということ。
もう一つが「欲張りすぎるのは良くない」ということです。頭と尻尾はくれてやれという言葉がありますが、すべてのトレードにおいて天井と底を当てるのは不可能なことなので、利益が残っているうちに利益を守るということです。これに関しては自分の得意な場面や戦法によって変わってきそうなので、手探りで探していこうと思います。
NZD/JPY(ニュージーランドドル・円)はマイナス50pipsでした。このトレードが1番悔しかったです。最終的に目標である利益確定の位置に達していたこと、ほぼ天井損切りだったこと、チャートパターンを知っていたら、逆にチャンスだったことです。
チャートパターンは発生する位置があり、さまざまな形があります。ただ、形が完成する前にエントリーすることが思ったより難しかったです。形成した後はWトップと認識が出来るので余計に悔しかったです。
このトレードを通して、私のエントリーは早いのかな? と感じました。押し目が来たならWトップが形成されてもおかしくないのに、押し目まで待てたことが嬉しくて考えずにトレードしていました。冷静さが大切という言葉を体感しました。
もっとトレードをするのに適した考え方や脳みそを作れるように費やす時間を増やしつつも思いつめないようにしたいです。合計獲得は38pips。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
10年前の自分を見ているようで共感できるコメントです。
どこで利益確定すればよ良いかは難しい課題です。しかし、事前にシナリオを立てることで、その悩みを軽減することができます。取引する前に、どういう値動きになるかイメージしておき、利益確定の価格を決めておきます。そのとおりの値動きとなっている限りは、利食いは待ちましょう。もし相場が反転すれば、これ以上利益が減るとイヤだなという価格で仕切り直します。
ただし、予想外のサプライズが出た場合は、その分利益を伸ばすようにします。ポジションを持ってしまうと、どうしてもうがった見方をしてしまいます。そのため、コツは取引する前に、さまざまなシナリオを考えておくことです。
前週からの損益 プラス2万円
7月9日現在 109万3585円
◆ 試験期間中で学業に専念したため、取引をお休みしました(慶応義塾大学 トリオネアさん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
7月9日現在 99万615円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/