今週(2021年6月28日週)の暗号通貨市場は、比較的穏やか。投機的な値上がり期待は難しくなってきたのかもしれない。そうしたなか、スタートダッシュで躓いた北海道大学の渡部真人さんが、ジワリと回復してきた。「バットが大幅に下がるたびに底値と思い買ってきた」ことが功を奏した。今週はガッチリ!
明治大学のakiさんは、ビットコインを保有して越週。それよりも、暗号通貨でオークション作品が買えたり寿司店でサービスが受けられたりすることに感慨深げ。慶応義塾大学の1028さんは、試験期間に突入したことで学業に専念する。取引はお休みした。
バット「底値」買い続ける(北海道大学 渡部真人さん)
◆ バット急躍進! 資産を下支え
先週にネムを損切り(ロスカット)してさらにバットも大下げと大波乱を起こしていたが、ここにきて持ち直してきている。バットが大幅に下がるたびに底値と思い買って、損失の希釈化を図るセコイ手を使っていたら功を奏した。
本当はいちいち資産の増減に一喜一憂するものではないのだが、暗号通貨バトルが始まったあたりでは暗号通貨バブルが弾けた時期だったと思っているので、事情が事情である。正直ネムも見捨てずに買い支えすればよかったと後悔している。約1000円の損失は戻ってこない。
バットは週次464円増益した。比率は9.64%前進だがまだまだ油断はできない。虎の子2000円の使い道はバットがもう少し下げ幅が大きくなってきたとき、または全体的に下落傾向が出て来たときに、新たな通貨を選定して購入しようと思う。
毎回思うのだが、他の大学の方々は様子見でしっかり資産を守る選択肢を取っているのに自分はすぐ買って損している。もう少し落ち着くことを覚えたいものだ。じつは、バットとネムを最初の週に購入したのだが、購入理由はこれといった理由はなく、後からそれぞれについて調べた。個別株を投資するときと違って財務やキャッシュフローという要素がなく、チャートとニュースで判断する必要がある。とても反省している。スタートダッシュはうまくいかなかったが、ここからなんとか挽回していきたい。
◆ 暗号通貨包囲網
中国や英国による規制強化で、6月末にビットコインの価格は半値近くまで下落した。投機的なものであると同時にマイニングによる電気消費量を懸念したものだ。しかし、著名投資家キャシー・ウッド氏の資産運用会社、アーク・インベストメント・マネジメントがSEC(米証券取引委員会)にビットコインで運用するETFの上場申請をして話題に。調べてみると約10社も申請したという。とても驚いた。
暗号通貨の利点でもあり欠点でもあると思うのだが、国家に縛られないまたはレートに縛られないことである。今までの記事でも書いたが、仮想通貨での取引は現在の世界ナンバーワン通貨ドルに頼らなくてもいいということである。ドルによる価値の裏付けではなく、「みんなの信用」を利用した画期的な新しい金融商品だ。もう一つ。暗号通貨は銀行口座を持てない人に対する金融の窓口だ。投機的な値上がりへの期待が難しくなってしまった今暗号通貨の価値を支えるのはこうした発展途上国の人たちに開かれる暗号通貨の金融市場だ。まず使われるのはビットコインだろう。その次にバットだ(たぶん)。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
個人的に今年最大のイベントはコインベースの上場でしたが、ビットコインETFが承認されると、それを上回るインパクトがあると考えています。
米国でETFの再長審査期間は240日。1月に申請しているETFもあるため、8月末にはその結果が出てくると考えられます。
ビットコインは投機対象からインフレヘッジへと取引対象が変わりつつあり、インフラやカストディアルも整っています。テザーやリップルの問題も解決され、カナダで上場して活況です。今年こそ、ビットコインETFは承認されるのではないでしょうか。そうなれば、再び取引は盛り上がり、新たな大相場が始まるのではないでしょうか。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
NFT関連ニュースは毎日のように出てきています。Dapp Radarによると、2020年1-6月のNFT売上高は1370万ドルでしたが、2021年上半期は180倍となる25億ドルとなりました。wwwのコードが6億円、Dogeコインのモデルの柴犬Kabosuちゃんが約4億円など、億単位の落札も珍しくありません。
スポーツや芸能の参入も多く、NiziUやTWICEが所属する韓国芸能事務所がNFT事業に参入したり、FOXエンターテイメントがNFT事業に1億ドルの投資を行うことを発表しています。2020年はDeFi(分散型金融)が話題となりましたが、今年はNFTの時代ということは間違いないでしょう。
前週からの損益 プラス464円
7月2日現在 6968円