電力の買取から販売まで「イーレックス」の魅力を探る(慶応義塾大学 も~り~)【企業分析バトル】

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   【3本目】こんにちは! 慶応義塾大学のも~り~です。

   今回注目する銘柄は「イーレックス」(9517)。この会社は、電力の買い取りから販売まで行っています。また、大きな注目点として、バイオマス発電事業に力を入れていることが挙げられます。

  • バイオマス発電事業に注力(写真はイメージ)
    バイオマス発電事業に注力(写真はイメージ)
  • バイオマス発電事業に注力(写真はイメージ)

大注目のバイオマス発電

   2021年3月期決算の資料より、事業内容を詳しく見てみると、電力の小売り・卸売りともに堅実に収益を上げ、冬場などの電力需要がひっ迫する状況下でも、余剰電力を卸売りすることで大幅に収益を増加させている。

2022年3月期のポイント(イーレックスの決済資料より)
2022年3月期のポイント(イーレックスの決済資料より)

   上図から、来期の業績見通しを見てみると、販売電力量の向上や相対電源と自社電源を基盤としたコスト削減、収益の最大化を目指すことが書かれています。

   個人的に、この中で一番注目すべき箇所は、「成長に向けた新規プロジェクト」だと考察しました。それは、同社の決算説明資料からもわかります=下図参照

2030年の脱炭素に向けてーESGを基軸にー(イーレックスの決済資料より)
2030年の脱炭素に向けてーESGを基軸にー(イーレックスの決済資料より)

「ニューソルガム」と「水素発電」

   具体的に、イーレックスが今後取り組んでいく新規プロジェクトは、「ニューソルガム」と「水素発電」です。

   まず、ニューソルガムについて、考察します。そもそもソルガムとは、バイオマス発電の燃料源として用いられる植物のこと。ニューソルガムとは、多くの品種改良の結果生まれた食用ではない燃料ソルガムのことで、従来の燃料と比べて成長が速く、環境負荷が少ないため、新たなバイオマス燃料として期待されています。

   ベトナムをはじめ、東南アジアなどでニューソルガムを大量に生産することで、調達コストを削減させることができ、バイオマス燃料の安定調達につながります。また同社は、このバイオマス燃料を用いて国内外でバイオマス発電を本格化しています。世界的なトレンドとして、CO2(二酸化炭素)を多く排出する石炭火力の廃止が推し進められるなか、その石炭火力発電所を買収し、よりエコなバイオマス発電に切り替えています。

   ポイントとしては、発電所を再利用するので、廃炉のコストが金銭的にも環境的にも少ないという部分。このため、石炭火力からバイオマス発電に移行しやすいことがあります。

   もう一方の水素発電は、イメージしやすいかもしれません。こちらは、水素専焼発電(水素だけを燃料として燃やすこと=専燃)から電力を得るだけでなく、その水素を燃料電池自動車の水素燃料として活用することができるといいます。まだプロジェクトがスタートしてから日が浅く、小規模ではありますが、電気の小売りだけでなく、水素ステーションへの水素供給という形で、脱炭素社会に向けた企業活動をすることが可能になります。

   一方、テクニカルの観点から見ると、上場来高値圏で株価が推移しており、直近出来高も一段高にあります。信用状況も買い越しですが、今の出来高で十分こなせそうです。同時に信用売りが増えているので、ここの踏み上げも期待できます。回転日数からも、もう一段高を目指せると思います。ここが買いのタイミングです。

   以上のことから、6月25日の終値で、イーレックスを購入したいと思います。

イーレックス(9517)
年初来高値(2021年6月25日)     2357円
年初来安値(2021年1月 18日)       1578円
株式取得時の価格(2021年6月25日)  2348 円
取得株数                 100株

慶応義塾大学 も~り~
慶應義塾大学商学部 4年。投資スタンスは、基本的にデイトレード。持ち越しは絶対にしない。市場の予期せぬ変化により、大きな損失を被る恐れがあるため。ファンダメンタルは基本的に見ない。機関投資家などのスペシャリストに勝てる見込みがゼロに等しく、優位性がないため。なので、基本的にテクニカル。資金の流れで銘柄選定しています。
◆企業分析バトル カブ大学対抗戦のルール
・月額200万円を投資金額の上限とするバーチャル投資です。
・投資対象は新興市場を含む、国内の上場企業の現物取引です。
・運用期限は最長で6か月。銘柄選定の最終月は10月になります。
・順位は11月末時点で、投資した銘柄(企業)の売買や配当で得た収益の騰落率で決めます。
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「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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