高校生「文化祭がなくなっても五輪をやるのか」
ネット上では、怒りの声があふれている。
経済評論家の門倉貴史さんは、こう批判する。
「7月12日から8月22日までの期間、東京に緊急事態宣言を発令した場合、飲食店の時短営業、酒類提供停止などにより発生する経済損失額は9066億円に上ると試算される。ただ、これほど頻繁に宣言の発令・解除を繰り返せば、『宣言慣れ』や『自粛疲れ』が強く現れて、短期間で感染を封じ込めるのは難しい。なによりも多くの国民には『国民生活の犠牲のうえに五輪が強行開催される』という基底意識があるので、五輪を中止にでもしなければ、お願いベースの宣言に大きな効果は期待できない。ワクチン接種率も五輪開催国とは思えないほど低い水準にとどまり、『安心安全』とは程遠い状況での五輪大会になりそうだ」
高校生が、こう怒りをぶつけた。
「高校生です。この緊急事態宣言によって、文化祭がなくなります。軽音部引退前最後のライブもなくなります。ずっと後夜祭開催のため、ライブ開催のため交渉を重ね、コロナ対策を練った計画案が認められ、有観客は無理でも、最後の思い出に。その一心で動いてきた矢先です。オリンピックは開催するのですね。宣言中なのに。僕たちの行事はなくなるのに。そうですか。がっかりです。悲しいです。日本という国はここまで腐っているのですか?」
この声にはこんな反響が寄せられた。
「公立中学校の教員です。本校は放送設備を最大限に生かして、体育館での様子を教室に中継する形で昨年度からさまざまな行事を開催してきました。学校祭もやりました。バザーはありませんでしたが、ステージ発表はやりました。例年どおりの行事にはならず、子どもたちには我慢もさせていますが、実現可能な範囲で最大限の形を目指すことはできるはずです。きっと先生方もみんなの活動を保証したいと思っているはず。だから先生方に相談しよう。すぐに国を変えることは難しいけど、生徒と教師が協力すれば学校は変わる」
「キミの気持ち痛いほどわかります。私も2人子供がいます。きっと中3最後の修学旅行が中止になると思います。正直、緊急事態であろうと強行で行って欲しいです。一生の思い出ですから」
「地方に住んでいます。息子の通う高校は、オリンピックで人流増加が想定されるため、2度とない東京方面の修学旅行が中止となりました。地方の子どもたちも沢山の我慢を強いられています。オリンピックは開催されても、一年一年過ごし方の違う子どもたちは常に我慢。複雑です」