ホンダ、開発効率の向上目指す
実際の新型シビックは何が変わったのか――。
ホンダが開発効率の向上を目指し、量産モデルの部品共有化を拡大する「ホンダアーキテクチャー」と呼ばれる、新たな設計手法を初めて本格的に導入した。
エンジンは1.5リッターの直噴VTECターボで、トランスミッションはCVTに加え、6速マニュアルを用意している。今なお6速マニュアルを設定するのは、スポーツ心あふれるホンダらしい。
新型シビックの「走り」を担当した車体研究開発責任者の山上智行氏は、
「質の高い軽快感というキーワードで開発を行った。アクセルを踏んだ瞬間にスッとクルマが動き出す。力強く、どこまでも加速が伸びていく。加速と音が気持ちよくシンクロしていく爽快な走りを求めた」
と言う。
山上氏は「基本となるハンドリング、ブレーキ、パワートレインといった、カラダでいえば体幹を磨くところをしっかりやった」と話しており、ホンダアーキテクチャーを本格導入した新型シビックの走りが注目される。
ホンダは今回発表の1.5リッターターボに加え、ホンダ独自の2モーターによるハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したモデルと、本格的なスポーツモデル「シビックTYPE R」を2022年に発売するという。とりわけルノーと「FF車で世界最速」を競う「TYPE R」の登場は今から楽しみだ。(ジャーナリスト 済田経夫)