ピンチの後にチャンスあり! 北海道大学の上田晃史さんは、英ポンド円の流れを読んだ。「このところ一貫して円安方向の動き。そのため、セオリーどおり考えれば、反発が来るだろう」と予測。前週の負けから、かなり盛り返した。一方、明治大学の佐野快斗さんも同じ英ポンド円で挑んだものの、相場の流れに乗れないまま取引を終えた。
「利益確定ラインまで届いていない」ことを理由にポジションを持ち越した専修大学のめがねちゃんは、早めに取引を切り上げて利益を積み上げた。スタートダッシュに躓いたかのように思えたが、瞬く間に挽回。Aグループのトップに立った。
慶応義塾大学のトリオネアは、学業が忙しく、今週は取引をお休みした。
先週の負けをかなり取り返した!(北海道大学 上田晃史さん)
◆ 戦績振り返り 6月21日(月)?6月25日(金)上の画像は取引の一覧です。結果をまとめると、
・プラス13万3050円
・最終残高は96万7830円
・平均保有時間は14時間48分と長期化
となりました。先週分の18万円以上の負けをかなり取り戻すことに成功しました!
とはいえ、いまだ傷は深いので来週以降で取り返しにいきます。
◆ 取引について
先週の記事で書いたとおり、155円台で推移していた英ポンド円が一気に下げ152円台を割ることになりましたが、ロングで保有していた私は19万円以上の損をすることになりました。また、そこから上がってくるだろうとも書いていました。
今週のプラスは、この予想が当たったことになります。3か月などの長い目で見た時、ポンド円はこのところ一貫して円安方向に動いています。そのため(いつかはわからないが)セオリーどおり考えれば、反発が来るだろうと思い、エントリーするタイミングを月曜以降(6月21日から)ひたすら狙っていました。
上の画像の縦線は、私がエントリーしたタイミングです。前回の抵抗線だった1ポンド=152.432円を抜けるか? という展開で、ここを境に強い上昇トレンドに入るだろうと考えました。
それであれば、なぜ抵抗線を抜けるのを待たなかったのか? と聞かれそうですが、少しでも利益を稼ごうという焦りの気持ちと、6月21日14時半頃から始まった上昇トレンドが今までのモノよりも力強さを感じたから早めにエントリーしました。
とはいえ、証拠金維持率がギリギリだとまずいので10万通貨分だけのロングでエントリーし、その後3万通貨分追加しました。その結果16万円以上の利益を出したナイストレードになりました。
火曜日(22日)以降は忙しくなり、あまりチャートを見ることができませんでしたが、主に張れそうなタイミングで長めに(今までは1分足のチャートを見ていたが、5分足を見るように変えた)保有して1回の決済あたりの利益・損失を大きくする戦略を取っています。
◆ 来週以降について
個人的にいろいろと忙しくなってきてチャート観察に多くの時間を割けなくなりました。そのため、基本的には今までの超短期での取引はやめて1日一回程度の決済を目標に取引をしていこうと考えています。また、逆指値の幅を比較的緩めにして自分の予想の正しさを重視して取引をしていきます。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
約100万円の証拠金に対してポジションが10万通貨と攻めていますが、利益と損切りのバランスを鑑みると、コントロールできているため大丈夫そうです。連敗がほとんどなく、エントリーポイントが適切である様子がうかがえる取引履歴となっています。
取引回数を大きく減らすようですが、基本的にこれくらいの損益バランスと勝率のほうであれば、さらに勝率が上がることが期待できます。
トレードもさることながら、今後の資金管理で安定運用となることを期待しています。
前週からの損失 プラス13万3050円
6月25日現在 96万7830円
大阪府出身。
◆ 学業が忙しく、取引をお休みしました。(慶応義塾大学 トリオネア)
今週(2021年6月21日週)は学業が忙しく、トレードチャンスに恵まれなかったため、取引を休みました。
前週からの損失 プラス・マイナスゼロ
6月25日現在 99 万615円
英ポンド円ショートも損切で......(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週(6月21日~6月25日)の相場
先週は、6月23日に日本銀行の議事録公表、24日にBOE(欧州中央銀行)政策金利発表、米国の第1四半期GDP(国内総生産)の発表などがあったため、英ポンド円の動きに注意しながらトレードしていました。
《BOE政策金利》
Bloombergの6月24日付の記事によると、イングランド銀行はコロナ禍で現在行っている金融緩和の引き締め判断を先送りにしたとのことです。インフレに関しても一時的なものと捉え、政策金利は現在適用している0.1%で据え置き、金融緩和の引き締めも早めに行うとしています。
発表があった24日、日本時間20時からの1時間足では、最高値154.902円から、最低値154.094円までと、約1円落ちることになりました。週明け(21日)から上げていたため、織り込み済みであったとも考えられますが、先々週の米FOMC(米連邦公開市場委員会)での金利上げの風潮がこちらにもあるかもしれないと、市場が考えていたのかと思いました。
◆ 今週のトレード
前回の記事で書いたとおり、週明けに英ポンド円ショートを順張りでしてみましたが、BOE政策金利の折り込みもあってか、相場の流れが変わり、損切りすることとなりました。先週の下降トレンドを根拠に、大きめのポジションをとっていたため、その分損も大きくなってしまいました。マイナス1万円。
6月24日のBOE政策金利発表後にも、1時間足の後を追う形でショート(売り)エントリーしたものの、一時的な下げかもしれず、元に戻すかもしれないと揺らいでしまい、成行で損切りしてしまいました。マイナス1万5520円。
ドル円でも、週明けにトレンドラインの支持線に触れていたことから、ロング(買い)でエントリーしてみましたが、こちらも見事にはずれ、損切りすることになりました。マイナス1万円。
◆ 来週の戦略
来週は6月30日が月末最終日となっているため、ロンドンフィキシングを狙って18時頃からロング(買い)エントリーを狙っていこうと考えています。そのほかの主要通貨ペアは横バイで、エントリーしようと思えるものがないため、静観していこうと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ポンド円は節目を上抜けて上昇したものの、直ぐに反落する悩ましい展開ですね。
英国では感染者が再び拡大してきており、当局が発表した新規感染者数は1日に2万人を超えてきて1月末以来の多さとなっています。そのため、金融引き締め時期も不透明となりポンドが伸び悩む影響となってそうです。
英国では成人の84%が少なくとも1回のワクチン接種を終えており、62%近くが2回目の接種を終えているようですが、インド株が猛威を振るっており、このあたりの不透明さはポンドの上値を抑える材料となりそうです。
7月1日のベイリー英中銀総裁は「一時的なインフレに過剰反応するべきではない」との発言をしており、しばらく金融政策変更はないことを示唆しているように思えます。
前週からの損失 マイナス3万5520円
6月25日現在 99万2280円
長く持つのが怖くなり、その結果は!(専修大学 めがねちゃん)
こんにちは、めがねちゃんです!
先週のポジションでやっとプラスに変わりました! 他校の方々がプラスの利益を出すなか、焦っていましたが良かった。私は完璧主義な部分があるのですが、投資に完璧は存在しないので妥協することを念頭に置いた1週間だった。
もちろん、「こんなものでいいかなあ」という妥協ではなく、「ここまでポジションを絶対に持つ!」という堅い考えをやめて柔軟に対応しようという意味である。
なぜ、こんなことを書いたかというと、先週に「利益確定ラインまで届いていない」と書いてポジションを持ち越したのですが、その根拠が日足であり、長いこと持っているのが怖くなり、結局、利益を確定しました。
もう一つの理由が、1時間足のチャートでかなり下がった状態で、ろうそく足の実体が下髭を下回らず、反転するのが怖かったので逃げることにしたのです。結果、EUR/JPY(ユーロ円)でプラス96pipsなので、プラス4万8000円の利益を得ました。
ロット数は毎回同じにして自分の得意・不得意を探していた1か月でしたが、指標に合わせて短期で取引するよりも長期足を見て待つほうがやりやすいと感じたので、7月はその戦法でいこうと思います。
今月は、足りない部分にばかり目がいって落ち着きがなかったのですが、監視する通貨を減らして上位足を監視することで落ち着いたので続けていきます。また、取引するときに考えが及ばずに「お祈りトレード」をしていたので、しっかり行動を考え抜いてから行動に移したいと思います。そして、通貨をこまめに監視しつつ常に1歩先を読むイメージで取引していきたいです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
コメントから意志の強さが感じられます。投資において、その性格は相場が動いた際に大いにプラスになるでしょう。意志が弱ければ、損切りが面倒であったり、引き下げたりしてしまい、結果的に自身が取引を行った理由が崩壊してしまうということがあります。
明確な根拠を持ってエントリーすると、相場が予想と違った場合の判断も柔軟かつ迅速に行える理由が明確になります。そういう意味で、妥協しないスタンスは生きてくるかと思います。
「完璧主義」という言葉で余談を一つ。超大手証券会社で運用に従事していた人が、為替取引は100%わからないからダメだと話してくれたことがあります。その人は、超が付くエリートコースを歩んできた人であったため、勝ち負けのバランスを取りながら資金を増やすことよりも、とにかく負けない方法を探すという少しずれた考えに落ち着いたのでしょうか。完璧主義は、取引機会を逃してしまうと感じた出来事でした。
前週からの損失 プラス4万8000円
6月25日現在 107万3585円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/