英ポンド円ショートも損切で......(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週(6月21日~6月25日)の相場
先週は、6月23日に日本銀行の議事録公表、24日にBOE(欧州中央銀行)政策金利発表、米国の第1四半期GDP(国内総生産)の発表などがあったため、英ポンド円の動きに注意しながらトレードしていました。
《BOE政策金利》
Bloombergの6月24日付の記事によると、イングランド銀行はコロナ禍で現在行っている金融緩和の引き締め判断を先送りにしたとのことです。インフレに関しても一時的なものと捉え、政策金利は現在適用している0.1%で据え置き、金融緩和の引き締めも早めに行うとしています。
発表があった24日、日本時間20時からの1時間足では、最高値154.902円から、最低値154.094円までと、約1円落ちることになりました。週明け(21日)から上げていたため、織り込み済みであったとも考えられますが、先々週の米FOMC(米連邦公開市場委員会)での金利上げの風潮がこちらにもあるかもしれないと、市場が考えていたのかと思いました。
◆ 今週のトレード
前回の記事で書いたとおり、週明けに英ポンド円ショートを順張りでしてみましたが、BOE政策金利の折り込みもあってか、相場の流れが変わり、損切りすることとなりました。先週の下降トレンドを根拠に、大きめのポジションをとっていたため、その分損も大きくなってしまいました。マイナス1万円。
6月24日のBOE政策金利発表後にも、1時間足の後を追う形でショート(売り)エントリーしたものの、一時的な下げかもしれず、元に戻すかもしれないと揺らいでしまい、成行で損切りしてしまいました。マイナス1万5520円。
ドル円でも、週明けにトレンドラインの支持線に触れていたことから、ロング(買い)でエントリーしてみましたが、こちらも見事にはずれ、損切りすることになりました。マイナス1万円。
◆ 来週の戦略
来週は6月30日が月末最終日となっているため、ロンドンフィキシングを狙って18時頃からロング(買い)エントリーを狙っていこうと考えています。そのほかの主要通貨ペアは横バイで、エントリーしようと思えるものがないため、静観していこうと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ポンド円は節目を上抜けて上昇したものの、直ぐに反落する悩ましい展開ですね。
英国では感染者が再び拡大してきており、当局が発表した新規感染者数は1日に2万人を超えてきて1月末以来の多さとなっています。そのため、金融引き締め時期も不透明となりポンドが伸び悩む影響となってそうです。
英国では成人の84%が少なくとも1回のワクチン接種を終えており、62%近くが2回目の接種を終えているようですが、インド株が猛威を振るっており、このあたりの不透明さはポンドの上値を抑える材料となりそうです。
7月1日のベイリー英中銀総裁は「一時的なインフレに過剰反応するべきではない」との発言をしており、しばらく金融政策変更はないことを示唆しているように思えます。
前週からの損失 マイナス3万5520円
6月25日現在 99万2280円