金融機関が勧める投資信託には手を出さない
さらに、「損をする可能性の高い投資」には手を出さないように戒めている。その代表として金融機関が勧める投資信託を挙げている。手数料が高い、リスクが高い危険性があるという。
また、個別の株式、FX(外国為替証拠金取引)、不動産投資についても危険性を指摘している。特にFXについては「投資というより、完全にギャンブルだと思っている」と厳しい。
最後に投資のプロらしく、自分のポートフォリオを公開している。全世界型のインデックスファンドを3、国内株式・米国株式・先進国株式・新興国株式のインデックスファンドの組み合わせを7の割合で持っている。
組み合わせることによって、小回りがきくようになり、メリットも楽しみもあるという。インデックスファンドの組み合わせ方は、自分の性格や価値観をもとに決めてほしいそうだ。
前著を読み、「月3000円投資」を始めようと思ったが、結局始めることができなかった評者のような人間でも、本書を読めば、「今度こそ」と思うかも知れない。コロナ禍で先行きが不透明になったいま、お金に対する考え方が変わった人も多いだろう。
本書は初心者に親切な投資入門書である。
「貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス」
横山光昭著
アスコム
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