話題のお店に、年代がわかるAIカメラあり! お客好みのBGMがかかるシステムをUSENが開発

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業種や客層に合わせ曲編成 AIに数十万曲読み込みモデルに

   これまでUSENは、店舗などへ音楽配信を行う有線放送事業を手がけてきたが、インターネット時代を迎えて事業の拡大と多角化を成功させた。今ではさらに踏み込んで、店舗DX支援の事業に取り組んでいる。その中にあって、主力の一つである音楽配信の進化にも怠りはない。

   AIを採り入れて作り上げたのが、「ギンダコハイボール横丁 東銀座店」に導入されている「U MUSIC」と名付けたサービスだ。AIが店舗の業種や雰囲気、客層、また店舗運営者の好みや傾向を学習し、営業時間帯別に最適なBGMを編成して配信する。約60年にわたるUSENの音楽配信事業の中でもランドマークの一つといえる達成度だ。

   USEN のIoT PLATFORM事業推進部でサービス企画推進課長を務める亀割誉(かめわり・ほまれ)さんは、こう説明する。

「時間帯によって来店客層が変わる店は多々あるのですが、お店の方は忙しいので、それに合わせて音楽のチャンネルを調整することがなかなかできない。お店の方々から要望されていた課題解決として、調整が自動化できたことは、このサービスでの進化の一つ」

   亀割課長によると、約60年の音楽番組の制作で培った知見を生かして、ベースとなる数十万曲を選んで、それぞれに「晴れの日に合う」、「雨の日に合う」などのほか、「合う」と思われる業種を割り当てて分類している。そのデータをAIエンジンに学習(ディープラーニング)させ、以後は新しい曲を読み込ませれば自動で分類するようにして、サービスを可能にした。開発着手から、約2年を要したという。

   意外なことにUSENで顧客の問い合わせで最も多いのは、業務用インターネット環境の整備依頼。USENでは無線接続のWi-Fiの普及の流れに合わせ、回線工事が不要で端末をコンセントに接続するだけでインターネットが使える「U AIR」を用意。その延長線上の新たな試みとして、コンセントを差し込むだけで音楽のチューナーが使え、同じ端末から通信供給も可能となる一体化サービスとして「U MUSIC」を開発した。

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