半数以上が「夏休みに旅行をするつもり」
ロックダウンとワクチン接種によって新型コロナウイルス感染の抑え込みに希望の光が見えはじめる中、ショッピングができる!レストランで食事ができる! となると、次なる関心事は「旅行」です。
ドイツの学校は州によって休みの時期が異なりますが、早い州では6月後半から約6週間もの長い夏休みに入ります。職場の話題も、小学校の送り迎えの際に保護者同士で交わす会話も、もっぱら「夏休み、どうする?」が挨拶がわりになってきました。
筆者が聞く限りでは、「今年はドイツ国内の旅行にする」「親戚の家に行くだけ」という慎重派の声が多いように思います。コロナ禍以前だったら、休暇のプランや、それをいかにお得に手配できたかについて延々と話は尽きないのに......。
ドイツの放送局RTLとn-tvの委託を受け、世論調査会社Forsaが5月31日〜6月1日に1002人を対象に行ったアンケート調査の結果も見てみましょう。
半数以上の人(64%)が 「今年の夏は旅行をしたい」と回答しており、2月に行った同様の調査よりも9ポイント上昇。やはり新規感染者数の減少が旅行への意欲を後押ししているようです。しかし実際に旅行の予約を完了した人は「旅行をしたい」と答えた人のうち45%で、予約をしていない人の多く(67%)が「新型コロナウイルスをめぐる状況の進展次第」と答えています。
一方、「今年の夏は旅行しない」と答えた人は33%にのぼり、旅行をしない理由に「新型コロナウイルスの流行」と答えた人が53%。24%は「経済的な理由」を挙げました。2020年のドイツの失業率は5.9%と前年比を0.9ポイントも上回っており、コロナ禍が家庭の経済状況に深刻な影響を与えていることは確かです。
旅の目的地に「ドイツを選ぶ」と回答した人は31%で、そのうちの60%は「新型コロナウイルスの影響がなくてもドイツで休暇を過ごすつもりだった」。「新型コロナウイルスの流行が理由」と回答した人は35%でした。