ニトリやイケア、コロナ禍に過去最高売上 高級店や小規模店は苦戦で「二極化」鮮明 

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二極化がより鮮明に

   イケアは、手軽に北欧を味わえることで客足を引き付けてきたが、コロナ禍では、ECの強化も怠らなかった。イケア・ジャパンは2020年4月末、ネット通販用のアプリ「IKEAアプリ」の配信を開始。「世界でいちばん小さなイケアストア」として展開している。

   最大手のニトリでもECを強化。ネットの売り上げは、前年比50%以上も増加するなど店頭販売を凌ぐペースで成長を続けている。帝国データバンクは「従来のEC販売で売れ筋となった小型家具やインテリア雑貨だけでなく、デスクやベッドなど、単価と利益率が高い大型家具をネットで注文する土壌が消費者に形成されたことも大きい」としている。

   好調な大手とは対照的に、高級家具店や町の家具店は苦戦を強いられている。同社は、「規模別では、年商10億円以上の大・中型店舗の約半数が前年から増収となる一方、大型店でも高級家具店や、セレクトショップをはじめアッパーミドルの価格帯を得意とする家具店は業績が伸び悩む」と説明。「大規模ショールームや自前のネット販売チャネルを持たない小型店舗も増収の割合が低いほか、零細店舗では売り上げ伸び率の平均が1割超のマイナスとなった」。

   低価格帯の家具・インテリア市場をめぐっては、今後も大手の出店攻勢が続くほか、異業態からの参入もあり競争が激しくなるとみられる。ニトリは2020年にホームセンター島忠と経営統合。21年6月には初の統合型店舗「ニトリホームズ」を、さいたま市にオープンした。21年中も100店舗超の新規出店を計画している。

   異業態からは「無印良品」ブランドなどを展開する雑貨大手の良品計画が、収納からリフォームまで一体的にカバーする大型店を東京・有明に立ち上げ、全国展開を図る。「二極化」はますます進む様相だ。

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