【2本目】半導体関連銘柄がここ数か月市場を賑わせ、落ち着き始めた近頃、市場の動きが本当に読めなくなってきた。銘柄探しにも必死になっている。
この記事を書きだした2021年6月21日、日経平均株価が1000円近く下落することもあり、初心者泣かせの相場が続いている。「人間万事塞翁が馬」。先のことなんて予測できない。
さあ、ということで2社目の記事になる。他大学のクオリティの高さに驚きを隠せず不安が募るばかり。今回はサイバーエージェントについて、企業分析していきたい。
メディア、ネット広告、ゲーム、投資家育成が4本柱
サイバーエージェントはメディア事業・インターネット広告事業・ゲーム事業・投資家育成事業の4つを主な事業内容としている企業です。ABEMAテレビやamebaを運営するほか、子会社であるCygamesが開発しているグランブルーファンタジーなど、数多くのゲームの制作も手掛けている。
業績の驚異的な伸び!
今回、私が注目した点は、業績の良さとその成長率だ。
2021年度第2四半期決算(2021年1月~3月)は上表のように、YonY(前年同期比)では、営業利益107%増、経常利益108.6%増、当期純利益225.8%増と前年に比べて、このコロナ渦において驚異的な伸びを示している。
また、QonQ(前四半期比)は営業利益266.6%増、経常利益276.4%増、当期純利益267.3%増と、これまた驚異的な数字といえる。また財務の面においても、2020年において自己資本比率34.3%、ROE(自己資本利益率)7.8%と決して高水準とは言えないが、財務状態は健全であるといえるだろう。
6月21日の始値でPER(株価収益率)は49.63倍、PBR(株価純資産倍率)は11.91倍と非常に高い数値を出しているが、今後さらに企業の成長、業績拡大と期待を込められた数値ではないだろうか。では、なぜこれほどまでに業績が好調であるのか。セグメント別に業績を見ていきたい。
◆ 音楽大手avexの筆頭株主に
まずはメディア事業。主にABEMAの運営が主力事業である。メディア事業は営業損失の状態がここ数年続いている。年々損失は改善されているが、なかなか赤字からは抜け出せない状況だ。しかし、ABEMAは年々コンテンツを充足させているほか、2021年5月27日に音楽大手avexの株式を取得し、サイバーエージェントが筆頭株主となった。エイベックスのタレント、アーティストやその楽曲、アニメ作品など、より多くのコンテンツをABEMAなどのプラットフォーム上に展開していく。ABEMAも今後さらに成長が見込めるのではないか。