北海道大学の上田晃史さんが痛恨だ。ふだんであれば、ずうっとチャートを見ているのだが、「寝てしまいましたっ......!」と悔やむ。クロス円の下落相場に泣いたのが、慶応義塾大学のトリオネアさん。「英ポンド円は長期的に下目線!」と自ら言っていたはずなのに、「上目線」に切り替えてしまった。
一方、「待ってました!」と笑ったのが、明治大学の佐藤諒さん。「この下落を狙っていた」ことから、してやったりだ。もう一人、流れに乗ったのが専修大学のめがねちゃん。ユーロ円を選択。負けを取り返したが、「売り」でエントリーしたまま越週した。
順位を一気に下げ、「しばらく戻って来られない」(北海道大学 上田晃史さん)
◆戦績振り返り 6月14日(月)~6月18日(金)
上表は取引の概要です。
・トータルでは、マイナス18万8120円と大損。
・その結果、最終残高は83万4780円。
・英ポンド円の他にも、オーストラリアドル円を一度取引
という結果でした!
今週は過去最大の負けを記録してしまいました。その過程を詳細に述べたいと思います。
◆ マイナス19万4000円について
先週初めの3日ぐらいは、ふつうに、いつもどおり短期で取引していました。しかし、ずうっとチャートを見るのも疲れるなぁと思い、木曜日(6月17日)には長めで持ってみようという考えに至りました。
それまでの数日、おおよそ154~156円をボックスでポンド円は推移していました。そのため17日夜にチャートが強く下に押されていたのですが、まぁ戻るだろうと思い13万通貨分の買いを逆張りの形でインしました。
ふだんはずっとチャートを見ているため、指値注文を使っていないとはいえ、長期で持つなら損切り・利益確定の注文は絶対だと思います。しかし、私はそのまま寝てしまいましたっ......! 翌朝にでも確認していれば、損切りするかそれとも一度反発した1ポンド=153.000円あたりに逆指値を置いていれば、こうした事態をもう少しマシな形で終えることができたはずです。 しかし、翌日のポンド円の動きを気にすることもなく、6月18日の夜にチャートを再び確認するのでした......。そうしたら画面には、真っ赤な含み損を抱えてしまっていました(リアルマネーでやっていたら顔面蒼白です)。
今までの含み損は大きくとも2万ほどだったために、完全に違う領域でした。
◆来週以降について
超長期で見た時にポンド円はずっと円安方向に動き続けているので、いずれは戻す可能性のほうが高いと考えます。とはいえ、それがいつになるのかわからないし、150円ぐらいまで下げる可能性ももちろんあります。
そのため、しばらくは短期でちょこちょこ利益をとりつつ、(完全主観ですが)本格的な反発がくれば息が長いと思うのでそこで長期で買いを入れたいと考えています。
また、ここまでの大きな損失を一気に出してしまったため、証拠金維持のためにも15万通貨よりはポジションを小さくした取引をしていく予定です。
順位も一気に下がってしまい、しばらくは戻って来られないですが、チャートを見て勉強しつついつか復活できるよう来週以降も頑張っていきます。どうぞよろしくお願いします。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
英国の消費者物価指数は良好な結果となりポンド買いが続いていたものの、FOMC(米連邦公開市場委員会)後には新型コロナウイルスの感染者数増加もあり、英ポンド売りドル買い円買いとなり、結果的にポンド円はキツイ下げに見舞われました。
ポジションを持ったまま寝ると、一度は悲劇に見舞われるのですが、これは痛かったですね。しかし、口座はまだ83万円ありますので十分巻き返しが可能です。
次回以降、思わぬ変動で損失を出さないように、出口はしっかりと決めておきましょう。利益のための入口と、損失を限定するための出口です。
前週からの損益 マイナス18万8120円
6月18日現在 83万4780円
大阪府出身。
相場って難しいな~と思わせられた1週間(慶応義塾大学 トリオネア)
今週も始まりましたね!! 前回の記事の最後に「英ポンド円は長期的に下目線!」なんて書いていたのですが、月曜日(6月14日)に市場が開場してから、あれこれ検証していたら、「やっぱり上目線やな!」と思い直して速攻ポジション切り替えました!と、まあ週初めからブレブレな第4週のスタートでした。(苦笑)
結論からいうと、相場って難しいな~と思わせられた1週間でした。
6月14日(月)
先週の金曜日の11日の夕方頃にポジションを取った1ポンド=155.046円での10万通貨で売りポジションだが、上記のとおりポジションを持ちかえることにし、1ポンド=154.882円で決済し、1ポンド=154.883円でロング(買い)エントリーを10万通貨で行なった。
その後、あれこれ考えていたのだが、夜にかけて上昇してくれたので、よしよしと思っていた。そして、深夜に上げ止まってしまったのでこのまま様子を見ることにした。
イメージとしては、図1水色のラインに乗った上昇トレンドであったのだが、この月曜日の時点で紫矢印のところまで落ちてきていたので、ここから上がっていくのかなと、期待があった。
図1 閉場後のポンド円3分足
6月17日(木)
夕方頃に、確認していたところ、紫矢印すら下抜けてしており、ここ数日続いたレンジが直近でも下が優勢になったと感じたので、1ポンド=154.691円で損切りしました。(マイナス1万9200円)
その後、しっかり下落していたので(泣)損切りして良かったと思う反面、最近の検証不足によるポジションの取り方の雑さや方向性の把握(環境認識)が明確に出たここ数週間のレンジ相場だなと感じました。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
英ポンドには強気のトレーダーは多く、今後の経済成長見通しを見ても、2020年7.25%、来年は5.5%とアメリカ以上です。そのため、買いポジションが多くなっており、少しドル高が進んだところで大きく崩れやすかったのではないでしょうか。IMMのポジションではユーロもかなり買われているため、同様に下落しました。
5月の小売売上高が予想外の減少となったことに加え、新型コロナウイルスの感染が再拡大する恐れに敏感に反応しました。ただし、23日時点では値を戻しているため、中長期的なトレンドはまだ上昇を維持してそうに感じます。
前週からの損益 マイナス1万9200円
6月18日現在 99万615円
英ポンド円の「売り」に成功したのに......(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の市況
今週(6月14日週)は、15日(火)にはオーストラリアのRBA(豪中央銀行)議事録の公表、米国小売売上高。16日(水)には米国消費者物価指数、17日(木)にはFOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利・声明発表、18日(金)には日本銀行の金融政策発表がありました。
朝日新聞デジタルの記事によると、FRB(米連邦準備制度理事会)は米国経済の四半期回復率が6.5%であった予想を、実際は7%と上回ったことで、2023年から前倒しで従来のゼロ金利政策から脱却し、金利を上げることにしたようです。また声明では「ワクチンの普及により、米国内の新型コロナウイルスの感染は減ってきた」とし、ドル高が見込めそうな発表でした。
一方で、日本の金融政策発表では、短期金利では0.1%のマイナス金利、長期ではゼロ金利と、経済の回復は持ち直そうとしているとは言いながらも引き続きコロナウイルスの影響、不確実性を指摘するなど、米国とは対照的な発表となりました。
◆ トレード
前回の記事で考えていた週初めの英ポンド円のショート(売り)に成功しました。14日の9時頃に1ポンド=154.916円を成行でショートし、引いていたトレンドラインに近づいたため154.396円で、成行で利益を確定しました。プラス2万7350円。
今回は狙っていたとおりの動きをしてくれていたため、成行での注文、利益確定でした。見ることができない時間も長く、損切りラインも深くは考えられていなかったので、早めの利益確定となってしまいました。
一方で、15日にはFOMC前に下がると思い、ショートエントリーからの損切りを繰り返し、ポジションの大きさにも気を配っていなかったため、ほとんど利益が飛んでしまうこととなりました。マイナス2万2180円。やはり大きな指標の発表前には、市場でどういった予測が立てられているか、実際の結果はどうであったかなどを調査すべきだと身にしみて感じました。
《ドル円の相場》
ドル円は金利も上がると言うことで、週初めの動きに注意しながら、ローソク足が下げを否定し、支持線に触っているためロング目線でエントリーしていこうかと思っています。
《ポンド円》
ポンド円、ユーロ円などドル円以外の通貨ペアは同じような形のチャートを形成しています。下げの角度が急なので、急速な反発に注意して損切り注文は入れながらも順張りでエントリーしていけたらと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
FOMC(米連邦公開市場委員会)後はユーロと英ポンドの欧州2大通貨が売られました。ドル円も往って来いとなったため、選択する通貨ペアとタイミングはかなり良かったのではないでしょうか。
直近のドル円は1年3か月ぶりの111円台をマーク。それでも上昇トレンドは緩慢であることから、目先の材料の方が敏感に反応しやすい相場展開になっているように感じます。
前週からの損益 プラス5350円
6月18日現在 89万350円
ユーロ円を「売り」でエントリー(専修大学 めがねちゃん)
こんにちは、めがねちゃんです!
今週(2021年6月14日週)はあまりチャートを見ることができませんでした。月曜日から木曜日まで食中毒が長引き、食事も端末を見ることもなくひたすら寝ていました。暑くなってきたので、みなさんも気を付けてくださいね。
そんなわけで金曜日(6月18日)に久しぶりにチャートを見たのですが、かなりチャートが進んでいて驚きました。私が先週見ていた時は「私が入ったら大変なことになりそうなくらい難しい相場だ」と思っていたのですが、レンジやずうっと横という状態がなくなって動いていたので、EUR/JPY(ユーロ円)を1ユーロ=131.713円で、売りで入りました。
EUR/JPYを売りで入った理由は、日足がかなり伸びきったところで右肩下がりの山を作っていたこと、4時間足でWトップと言っていいのかわからないが、2回止まって順調に下がっていたので、少し出遅れてしまいましたがエントリーすることにしました。
利益確定したいと思っているところまで持っていたいと思っているのですが、以前から私の使っているデモ口座はログインできる時とできないときがあるので、証券会社を変えようかと思っています。
今週のトレードを振り返って、先週の「エントリータイミングまで待つこと」、「上位足でトレードすること」、「トレンドに逆らわず順張りすること」は気をつけられたのではないかと思います。
ただ、児山さんにアドバイスいただいている「通貨強弱を見る」ことが、いまだにあまりできていないような気がします。調べたところ、通貨はグループに分けることができて、世界情勢によって有意なグループがあるそうです。
地理も社会も英語の次に苦手科目なのですが、必要な知識なので勉強する必要がありそうです。また、チャートを見ていて、すべての通貨で毎回というわけではないですが、「この動き方でこういう形を作ったらこう動きやすい」というストーリーのようなものがあるように感じたので、もう少し詰めていきたいです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
経済指標や要人発言などのファンダメンタルズは、時間を掛けて何度も経験していく必要があります。しかし、チャートは通貨ペアや時間軸を変えたり過去のチャートを見ることで、多数のインプットを得られることができます。まさにチャートの1000本ノックといったところでしょうか。
じっくりと見る必要はなく、何となくでも多くのチャートパターンを見ていけば、ある日「これは上がるチャートだ」と分かる時が来ます。1日5つの通貨ペアを4つの時間軸に分けて見ていくと20種類のチャートを見れます。ひとつ10秒で3分程度で終わります。これを22営業日で2か月半で1000のチャートを見ることになります。もちろん、それでチャートマスターできるわけではないですが、1日3分の積み重ねが着実に分析力を高めることは間違いないでしょう。
保有する通貨 ユーロ円(売りポジション)
前週からの損益 プラス4万3150円
6月18日現在 102万5585円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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