英ポンド円の「売り」に成功したのに......(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の市況
今週(6月14日週)は、15日(火)にはオーストラリアのRBA(豪中央銀行)議事録の公表、米国小売売上高。16日(水)には米国消費者物価指数、17日(木)にはFOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利・声明発表、18日(金)には日本銀行の金融政策発表がありました。
朝日新聞デジタルの記事によると、FRB(米連邦準備制度理事会)は米国経済の四半期回復率が6.5%であった予想を、実際は7%と上回ったことで、2023年から前倒しで従来のゼロ金利政策から脱却し、金利を上げることにしたようです。また声明では「ワクチンの普及により、米国内の新型コロナウイルスの感染は減ってきた」とし、ドル高が見込めそうな発表でした。
一方で、日本の金融政策発表では、短期金利では0.1%のマイナス金利、長期ではゼロ金利と、経済の回復は持ち直そうとしているとは言いながらも引き続きコロナウイルスの影響、不確実性を指摘するなど、米国とは対照的な発表となりました。
◆ トレード
前回の記事で考えていた週初めの英ポンド円のショート(売り)に成功しました。14日の9時頃に1ポンド=154.916円を成行でショートし、引いていたトレンドラインに近づいたため154.396円で、成行で利益を確定しました。プラス2万7350円。
今回は狙っていたとおりの動きをしてくれていたため、成行での注文、利益確定でした。見ることができない時間も長く、損切りラインも深くは考えられていなかったので、早めの利益確定となってしまいました。
一方で、15日にはFOMC前に下がると思い、ショートエントリーからの損切りを繰り返し、ポジションの大きさにも気を配っていなかったため、ほとんど利益が飛んでしまうこととなりました。マイナス2万2180円。やはり大きな指標の発表前には、市場でどういった予測が立てられているか、実際の結果はどうであったかなどを調査すべきだと身にしみて感じました。
《ドル円の相場》
ドル円は金利も上がると言うことで、週初めの動きに注意しながら、ローソク足が下げを否定し、支持線に触っているためロング目線でエントリーしていこうかと思っています。
《ポンド円》
ポンド円、ユーロ円などドル円以外の通貨ペアは同じような形のチャートを形成しています。下げの角度が急なので、急速な反発に注意して損切り注文は入れながらも順張りでエントリーしていけたらと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
FOMC(米連邦公開市場委員会)後はユーロと英ポンドの欧州2大通貨が売られました。ドル円も往って来いとなったため、選択する通貨ペアとタイミングはかなり良かったのではないでしょうか。
直近のドル円は1年3か月ぶりの111円台をマーク。それでも上昇トレンドは緩慢であることから、目先の材料の方が敏感に反応しやすい相場展開になっているように感じます。
前週からの損益 プラス5350円
6月18日現在 89万350円