レンジ相場を抜けられず、様子見続ける(同志社大学 しがないトレーダー)
今週の気になったニュース
またもや米テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)のツイートが大きな反響を呼んだ。13日にマスク氏は、ビットコインのマイニングが利用するエネルギーの約50%が再生可能エネルギーとなれば、ビットコイン(BTC)決済を再開するとツイートした。
前回の騒動から注目されていたこともあり、彼のツイートはマーケットに大きく影響し、ビットコインは15日に440万円まで回復した。
彼のツイートだけでなく、伝説のファンドマネージャーである、ポール・チューダー・ジョーンズ氏がビットコインを推進する発言をしたことも上昇の理由だと考えられている。
6月16~17日に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)による、利上げ時期の前倒しと、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のテーパリング発言により、4万ドル代に回復していたビットコインはまたもや3万ドル代に戻ってしまった。
また、中国・雲南省が今月末までのマイニング業者の締め出しを計画していることや、四川省雅安市も6月25日までの業務停止をマイナーに通達した可能性があるなどで、ハッシュレートが低下する可能性がある。
◆ 今週の取引
やはり、4万ドルを超えても、今のレンジ相場を打破しない限り、今後の動向を探るのは難しいと考える。4万ドル台まで回復していたビットコインも、現在は大きく下がり、レンジ相場は続行している。
今月末は、中国のマイナーに対する規制などの不安材料があるため、大きな上昇は考えられない。レンジの底だからと言って、買う人もいるかもしれない。しかし、マイナーに対する規制により、ハッシュレートの低下などで3万ドルを割る可能性も大いに存在するので、レンジ相場を抜けるまでは様子を見たいと考える。
◆ まとめ
イーロン・マスク氏のツイートやポール・チューダー・ジョーンズ氏による発言などの好材料はあったが、結局レンジ相場を抜けることはできなかった。今月末は、中国の規制によるハッシュレートの動向が、相場のカギを握っていると考える。そのため、月末はハッシュレートの動向に注目したい。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、これまでビットコインを100億円規模で保有しているとされていました。しかし、6月15日にビットコインを資産の5%と発言したと報じられました。同氏の資産は約8000億円とされているため、400億円規模のビットコインを保有していることになります。
一見、買い増ししたように見えますが、2020年4月ごろから保有していたため、もしかしたら高値で一部、利益確定を行っている可能性もありそうです。
ヘッジファンド勢は仮想通貨に関して強気であるため、相場の底打ちは彼らが動いた時になるかもしれません。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
6月18日現在 1万円
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