東京五輪水際対策「お先真っ暗!」日本を甘く見る英国、「差別だ」と猛抗議するインド(1)

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「無観客」でもクラスターを起こしたサッカー大会

   日本政府や組織委が東京五輪を「安全・安心な大会」にできると、自信を持っているのはコロナ禍の中でも、多くのスポーツの世界大会が無事開催されているではないか、ということだった。

   ところが、サッカーの国際大会でトンデモないクラスターが起こっている。朝日新聞(6月22日付)「サッカー南米選手権、140人が陽性 『予防策は機能』」がこう報じる。

「ブラジルで開催中のサッカー南米選手権『コパ・アメリカ』を主催する南米サッカー連盟は6月21日、選手や大会関係者に実施したPCR検査で計140人が陽性だったと発表した。選手団では、ベネズエラの選手13人などが陽性だったことが確認されている。大会をめぐっては、予定地だったコロンビアとアルゼンチンが開催を返上したため、ブラジルでの開催が急きょ決まった」

   主催者は「感染対策は厳格に行われている」とする声明を発表したが、大会の感染対策に従わなかったことを認めるチームも出るなど、対策が徹底されていない実態も浮き彫りになった。ブラジルでは6月20日までに1792万人が感染。50万人超の死亡が出る深刻な状況で、大規模なスポーツ大会の開催には国内の専門家などから懸念の声があがっていた。

   そのため、ブラジル政府と主催者は大会を無観客としたうえで、関係者の入国や移動の前には必ず厳しい検査を行い、行動範囲も宿泊先や練習場、試合会場に限るなどの隔離措置をとり、感染対策は万全に行ったという。

   しかし、参加国の一つ、チリのチームがルールに違反して外部の人と接触したことを認めるなど、対策を守らない選手らが出たことがクラスターにつながった。

   主催者が、東京五輪と同じように関係者を厳格に隔離する対策を徹底させ、しかも「無観客」で行ってもこのありさまのわけだ。「有観客」で行う東京五輪はいったいどうなるのだろうか。

(福田和郎)

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