開会式に「特例」2万人! 五輪貴族と上級国民の優先に「ニッポンは植民地か!」と怒りの声(2)

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   東京オリンピック・パラリンピック開会式までひと月。菅義偉政権は、政府の基本的対処対策本部の尾身茂会長らの「無観客で開催するのが望ましい」という進言をスルーして、観客を入れての開催を強行する。

   2021年6月21日、政府、東京都、大会組織委、IOC(国際オリンピック委員会)、IPC(国際パラリンピック委員会)の5者会議の場で決まった。

   そんななか、注目されたのが7月23日の開会式を「特例」で2万人以上を入れて開催する「暴挙」だ。

   「五輪貴族」と言われるIOCファミリーやスポンサー企業の招待客を特別に会場に入れることも決めた。「観客ではなく、大会運営者という立場だ。ご理解いただきたい」(武藤敏郎事務総長)という屁理屈で説明したが、ネットでは怒りの声が殺到している。

  • 東京五輪の開会式のイメージ(大会組織委員会の公式サイトより)
    東京五輪の開会式のイメージ(大会組織委員会の公式サイトより)
  • 東京五輪の開会式のイメージ(大会組織委員会の公式サイトより)

利権にはひれ伏し、庶民には我慢を強いる菅政権

1万人の上限を自ら破る菅義偉首相
1万人の上限を自ら破る菅義偉首相

   さすがに、IOCファミリーが日本を「植民地扱い」にしている言動が明らかになり、日本国民の猛批判を浴びてから、貴族たちも反省したようだ。朝日新聞(6月11日付)「幹部らのホテル宿泊料、IOCが全額負担へ 東京五輪」が、こう伝える。

「東京五輪で来日するIOC幹部らが宿泊するホテルの宿泊料について、IOCが全額負担することになった。宿泊料は当時の招致委員会が『1泊400ドル(4万4000円)を超えた場合、差額は組織委が保証する』と立候補ファイルに記した。
組織委は2017年10月、大会経費の肥大化への批判を受け、IOC幹部らの宿泊料を全額負担するようIOCに持ちかけた。当時、IOCが猛反発し、『不平等条約を結んだみたいだ』と語る組織委幹部もいた。しかし交渉を継続、今年に入ってIOCが譲歩した。組織委は『新型コロナ対策で東京側の負担が大きくなっていることを踏まえ、ご検討された結果ではないか』とコメントした」

   こうした組織委の「(IOC様が)ご検討された」などという卑屈な姿勢が、いまだに開会式での横暴な姿勢を認める事態につながっているのだろう。ネット上ではこんな批判があふれている。

「政府も組織委もやりたい放題ですね。五輪開催自体がコロナのカクテルウイルスを作るリクがあることを、忘れているかのような行動。このまま許せば、きっと開会式以外の競技でも、なし崩し的にも1万人の上限を無視して関係者を入れてしまうでしょう」
「もはや開会式自体を中止にしたら? 開会式こそ不要不急。ケジメとして必要ならリモートでやればよい。バッハ会長もどうしても開会式に出たかったら、オンラインで挨拶をすればよい」
「〈スポンサー招待客やIOC関係者の削減が困難〉。これが開会式を2万人に増やす本当に理由だとしたら、もはや笑うしかない。利権にはひれ伏して、庶民には我慢を強いる。これが情けないが、今の政府の姿です」

   一方、スポンサー招待客やIOC貴族だけを集めて開会式をやればいいではないか、という人も意外に多かった。

「オリンピック貴族たちの1万人を減らせないのなら、一般客には遠慮してもらいゼロとすべきだ。相当な反発を食らうだろうが、やむを得ない。オリンピックの本質を国民によくわからせる点で意味がある。政府はあくまで1万人の基準を守るべきだ。それを守らず、覚悟を示すことも出来ず、蔓延防止だとか緊急事態だなどと国民に協力を求めてはいけない」
「そんなに来賓みたいな連中が大事なら、その人たちだけで開会式を開き、全世界にさらしたらいい。一般客は全部お断りしてチケット代を返金すればいいだけだし、運営も楽だろう。わざわざ1万人を2万人にしてリスクを上げる危険をしなくてもいいと思います」
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