開会式に「特例」2万人! 五輪貴族と上級国民の優先に「ニッポンは植民地か!」と怒りの声(1)

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五輪貴族のためにプラチナチケットの観客が泣く

   スポーツニッポン(6月21日付)「五輪開会式〈特例〉2万人入場『上級国民枠』は死守、6月21日の5者協議で決定」が、こう伝える。

「7月23日に東京・国立競技場(収容人数6万8000人)で行われる東京五輪の開会式について、大会組織委などが一般観客に大会関係者を合わせた全体の入場者数を2万人程度とする方向で調整している。組織委、政府、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表者による5者協議が21日に開かれ、観客数の上限を政府のイベント規制方針に準じて会場定員の50%以内で最大1万人と決定する見通しだ」

   特に焦点になっているのが、開会式で一般観客以外を「別枠」として入場を認めることだった。開会式には一般のチケット購入者9300人に加え、スポンサー企業の招待者など大会関係者1万500人、さらにセレモニー枠としてIOC関係者3600人、IPC関係者2000人、各国五輪委員会(NOC)の関係者1万5000人、人数はまだ不明だが各国要人とその随行員が数千人、そして国内では国会議員約710人らが入場する予定だ。

「五輪貴族のドン」バッハIOC会長
「五輪貴族のドン」バッハIOC会長

   スポーツニッポンが続ける。

「当初計画では計2万7000人ほどにする予定だった。その後、それぞれの枠を縮減するなど調整。しかし、縮減幅は数千人にとどまり、さらなる絞り込み作業を進めることになった。ここで割を食いそうなのが一般のチケット購入者と、スポンサーの商品購入キャンペーンでチケットが当選した人やツアーの客ら一般客と呼べる人たちで、再抽選を行うことが検討されている」

   ひどい話ではないか。ちゃんとチケットを買った人々が国内外の「五輪貴族」と「上級国民」のために排除されるのだ。スポーツニッポンがさらに続ける。

「スポンサー関係者とセレモニー枠は不可侵の領域だ。超プレミアチケットをゲットしたものの涙を飲まされる人は少なくとも数千人になりそうで、なんとも理不尽だ。セレモニー枠には『五輪ファミリー』と呼ばれるIOC関係者3600人のうち相当数が含まれている。組織委の武藤敏郎事務総長は5月下旬、来日人数削減状況を説明した際『(ファミリーは)大会運営に必要不可欠な人材』と説明。しかし、開会式の運営にファミリーがどれだけ『必要不可欠』か疑問が残る。5者協議は組織委の橋本聖子会長、丸川珠代五輪相、東京都の小池百合子知事、IOCのバッハ会長、IPCのパーソンズ会長が出席。国民の理解を得られるような説明をできるのか、注目される」

   朝日新聞(6月21日付)「五輪観客、開会式は2万人検討 スポンサー招待客らの削減困難で」も、IOCファミリーとスポンサー招待客の「利権」を崩すことが至難の業であることを、こう伝える。

「東京五輪開会式の観客について、競技団体関係者やスポンサー招待客らを大幅に減らすのが難しいという。開会式の来場者は一般客や招待客らを合わせて約2万7000人を想定していた。招待客らを減らす調整を組織委などは進めている。しかし、関係者の大幅な削減は困難という。5者協議で観客上限の方針を決定する予定だが、関係者の扱いが決まらず、議論が継続する可能性がある」
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