日経平均株価2万9000円の攻防 為替はドル売り強まる?(6月21日~25日)【株と為替 今週のねらい目】

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   注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)後に米長期金利が急上昇したことで、米国株が急落した。これを受けて日経平均株価も値下がりし、2万9000円台を割り込んだ。

   一方、ドル円相場は心理的な節目の110円を上抜けしたものの、米長期金利の低下につながる材料が提供されればリスク回避のドル売り・円買いが強まるとの観測がある。

   どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • 米国株の急落が影響して......(写真は、米ニューヨーク証券取引所)
    米国株の急落が影響して......(写真は、米ニューヨーク証券取引所)
  • 米国株の急落が影響して......(写真は、米ニューヨーク証券取引所)

東京株式市場 12社がIPO、ラッシュ迎える

日経平均株価予想レンジ:2万8500円~2万9300円

2021年6月18日(金)終値 2万8964円08銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い展開か。

   前週の日経平均株価は、軟調に推移した。6月16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、政策金利予想の中央値が2023年中に2回の利上げを示唆したことで、米長期金利が急上昇し、米国株が急落。これに連れ、日経平均株価も急落した。結局、日経平均株価は2万9000円割れの水準で週末の取引を終えた。

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開か。FOMCの結果を受けて急上昇した米長期金利は落ち着きを折り戻しているものの、前週末の米国株が大きく下落しており、日経平均株価も少なからず影響を受けそうだ。市場では、米国の金融政策の変更に、非常にナーバスになっている。

   このため、22日に予定されているパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言は注目材料。また、米経済指標の結果次第では、金融政策変更への思惑が強まる可能性がありそうだ。

   国内市場では、IPO(新規上場)が12社とラッシュを迎える。この結果にも注目してみたい。

東京外国為替市場 1ドル=111円乗せ試す可能性も

ドル・円予想レンジ:1ドル=109円50銭~111円30銭

2021年6月11日(金)終値 110円19銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、堅調な動きか。

   前週のドル円相場は、ドルが強含みとなった。16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、政策金利予想の中央値が2023年中に2回の利上げを示唆したことで、米長期金利が急上昇し、ドル買いが活発化した。ドルは一時1ドル=110円台後半まで上昇したものの、米国株の下落や米長期金利が落ち着きを取り戻したことで、1ドル=110円台前半に値を戻した。

   今週のドル円相場は、ドルは堅調な動きとなりそうだ。節目となっていた1ドル=110円を上抜けたことで、ドルは底堅い展開が予想される。ただ、ドルの上昇局面では実需のドル売りも出ており、上値も限定的か。ただし、相場は米国の金融政策変更に敏感になっており、思惑が強まれば、1ドル=111円乗せを試す可能性もありそうだ。

   22日に予定されているパウエルFRB議長の議会証言に注目。

   経済指標は、国内では23日に日本銀行の金融政策決定会合議事要旨(4月分)などが予定されている。

   海外では、22日にFRBのパウエル議長に議会証言、米国の5月の中古住宅販売、23日に米国の5月新築住宅販売、米国の1~3月期の経常収支、24日に米国の1~3月期GDP(国内総生産)確定値、米国の5月の耐久財受注、25日に米国の5月の個人所得と個人支出などが予定されている。

(鷲尾香一)

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