20代会社員の6割近くが働く理由をしっかり持たず、勤務先では漠然と過ごす人が少なくないことが、企業向けに人材育成や組織の効率化のための研修プログラムを提供しているリ・カレント株式会社の調べでわかった。2021年6月17日の発表。
また、働く意識をしっかり持つ若手ほど、新型コロナウイルスの感染拡大による社会の変化で「仕事観・キャリア観が大きく変化した」という人が多かった。
仕事観を持っている人と持っていない人との差は?
調査では、「自分はなんのために働くのか」、明確な理由や仕事観を持っているかどうかを聞くと、「誰かに語れる明確な形で持っている」と回答したのは13.3%にとどまった。「語れるほどではないが持っている」が30.3%、「考えたことはあるが固まっていない」が23.5%、「持っていない」は33.2%だった=下の円グラフ参照。
仕事観について「持っていない」、「固まっていない」と答えた、合わせて56.7%の回答者に、その理由を聞くと「仕事観とは何かそもそもよくわからない」とする回答が45.7%で最多。次いで「仕事観を考える機会がない/なかった」の25.9%、「仕事観を考える必要性を感じていない/いなかった」の25.2%と続いた。
業務での失敗に対する考え方を聞いたところ、全体では「失敗を気にせずまずはやってみる」という回答は15.4%だったが、仕事観を明確に持っている人に限ってみると47.9%と高く、チャレンジ精神が旺盛だった。
リ・カレントは、
「『仕事観を誰かに語れる明確な形で持っている』と答えた回答者の多くが、業務に取り組む際『失敗は気にせずまずはやってみる」と答えており、仕事観を持っていないと答えた回答者と比べて強い挑戦傾向を示している」
と指摘する。