今週は「様子見」が正解!? 北大の躓き、慶大の大敗 慎重な明大と専修大(第3節)【FX大学対抗戦 Aグループ】

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   FX大学対抗戦の第3節(2021年6月7日週)。北海道大学の上田晃史さんが躓いた。「『THE 利小損大』となってしまったのは自分の実力不足を感じます」と反省。滑り出しが好調だっただけに、悔やんでいる。積極策が裏目に出たのが慶応義塾大学のトリオネアさん。英ポンドに翻弄されて大敗を喫した。

   慎重に為替相場の検証に時間を割いたのが、明治大学の佐野快斗さん。スタートで出遅れた専修大学のめがねちゃんも今週は様子見。次週に向けて、「臆病にならない! 博打にならない!!」と気持ちを切り替える。

  • 慶応義塾大学のトリオネアが大敗!
    慶応義塾大学のトリオネアが大敗!
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心の奥で真剣さが足りていなかった...(北海道大学 上田晃史さん)

◆ 戦績振り返り 6月7日(月)~6月11日(金)

   上表は取引の一部です。まとめると、
・通貨はすべてポンド円
・15万通貨での取引
・トータルでは、マイナス5550円
・平均保有時間は13分ほど
・プラスの取引が10回。プラス・マイナスゼロの取引が1回。マイナスの取引が4回。
という結果でした!
   一見勝ち負けの回数だけ見ると勝っていそうに思えますが、利益に対して損失が大きく全体では先週よりも5550円損を出してしまいました。「THE 利小損大」となってしまったのは自分の実力不足を感じます。
   書籍で読んだか、Twitterで流れてきたのか忘れましたが、勝つ人と負ける人の最大の違いは、損切りをきちんとできているかだそうで、このままだとズルズル負けてしまいそうです。(涙)

◆ 個別の取引について
   上表からわかるように、プラスの時にすぐに利確してしまうわりに含み損を持っているときにすぐに損切りをすることができませんでした。肯定的に捉えるのなら、損切りできたことは先週よりも進歩した点です。
   この週、一番酷かった取引は4分でマイナス1万1850円の損失を出した時でした。自分の中での損切りは5000~6000円の範囲内にしようと考えているのですが、それを超えても「いやいや流石に急に下がったから、戻すだろ」と考えてしまい、このような結果になってしまいました。
   やはりFXは簡単ではないし、基本的に負ける人の方が多いことを考えると自分の仮説を常に疑問を持って接することが大切なのでは? と思う日々です。
6   6月10日9時半に米国のCPI(消費者物価指数)が発表されて、その直後にボラティリティが大きくなりました。そのタイミングで何度か小さいながらも利益を確定することができたのは、我ながらナイストレードだと感じました。

   余談ですが、個人的に好きな投資家の一人にテスタさんという方がいます。そのテスタさんが最近YouTubeを始めたのですが、その中で響いたものがありました。(切り抜きはこちら)要約すると「命かけて損切りをしろ」というなんとも耳が痛い話です。(笑)

   今は実際に100万円をかけてやっているわけではないですし、どこか心の奥で真剣さが足りていなかったのかもしれないです。今後もどうぞよろしくお願いします!

   ◆ 児山将のワンポイントアドバイス
損大利小と書かれていますが、損失は運用資金の1%程度。勝率は66%のため、リスク管理はできているのではないでしょうか。気になる点は、運用資金に対するポジションが大きく感じます。このあたりの調整は、今回の取引において損切りを遅らせた場合、利益確定を伸ばした場合などで検証してみてはいかがでしょうか。
損切りが適切であれば、ポジション量は落とさなくても良いかと思います。勝率、プロフィットファクターなどを見ながら、最適化できるようにしてみてはいかがでしょう。

前週からの損益    マイナス5550円
6月11日現在     102万2850円

北海道大学 上田晃史(うえだ あきふみ)
北海道大学 上田晃史(うえだ あきふみ)
北海道大学農学部2年。北海道学生投資研究会に所属。趣味はHiphopに登山、読書。高校1年で株取引のゲームを学校で行い、そのおもしろさにハマる。大学に入学後、自己資金で株式投資を始めて、ちょうど1年。現在は主にバリュー株投資と決算プレーを行う。ただ、FXはデモトレードのみの初心者。
大阪府出身。

英ポンドに翻弄されて大敗(泣) (慶応義塾大学 トリオネア)

   FX大学対抗戦も早くも3週目(6月7日週)になりました!

   最近の検証の調子はというと、じつは余り検証に対するモチベーションが下降トレンドぎみで、リアルタイムのチャートで仮説を建てつつ、ラインなどを引いてその後の経過を見るといった感じで1日30分もチャートを見ていません。(汗)

   本当は結果のわかっている過去チャートで検証を進めるのがいいんですけどね......。モチベーションが上昇トレンドに変わるのにしばらく時間がかかりそうです。

   今週も先週のようにポンド円で積極的にトレードを行っていきました! 結論からいうと、レンジ相場になるのをうまく予測できずに上下に振られ、大きめな損切りをすることになりました。(泣)

6月7日(月)
先週末の下げを見て、それまで上目線だったのをフラットに戻していたのですが週一発目のポジションとして1ポンド=154.732円で、ショート(売り)で入ったのですが、思ったように下がらず1ポンド=154.858円で損切りしました。このポジションから横に流れるレンジ相場に翻弄される地獄のような週が始まりました。(笑)

6月9日(水)
前日までの短期の流れから、短期的に見てここは上げやすい形だったので衝動的に1ポンド=154.963円でロング(買い)を入れていました。良い感じに上げてくれていたのですが、この時点で長期目線だと下目線だったので上げ止まったことを確認しつつ、1ポンド=155.119円で決済し同時にドテンショート(売り)しました。長期で下目線なのですが、レンジに戻るのが怖かったので落ちきったところで利益を確定しました。

図1 閉場後のポンド円3分足 (バツ印が損切りで、チェックマークが利益確定の位置)

6月10日(木)
この日は、反発狙いのロングを損切りした後に、反発せずに落ちていく可能性が高いと分かったので1ポンド=154.523円でショート(売り)しました。すぐに40pipsほど素直に下落してくれていたので、そろそろレンジ相場も終わるかなと期待(祈りともいう)しており、長めに持つつもりだったのですが、夜の急激な上げで慌てて損切りしました。(泣)

6月11日(金)
反発狙いの短期ロングの後に、1ポンド=155.046円でショート(売り)しました。このポジションは長めに持つつもりでエントリーしましたが、果たして来週どうなるのか......。
一応理想としては緑の安値ブレイクで下落トレンドになるかな~と見ているのですが、嫌な予感しかしません。(笑)
今週はすべて10万通貨でのエントリーでした!

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
6月7日週のポンドは、これまでの堅調相場から一転し、不規則に乱高下するという非常に難しい値動きでした。直近の英国の消費者物価は0.6(前月比)と予想の0.3%を上回り、小売物価も予想どおりの数字となりました。ただ、アメリカの物価の上昇が鮮明で、経済回復が早くなるのではないかという思惑から、これまでのポンド高よりもドル高になりつつあります。相場の転換点に差し掛かったことから、ポジションを閉じる動きなども起こり乱高下しやすかったのかもしれません。

前週からの損益    マイナス4万2340円
6月11日現在       100万9815円

慶応義塾大学 トリオネア
慶応義塾大学 トリオネア
慶應義塾大学商学部3年、神奈川県出身。FX自体を知ったのは約3年前。尊敬するトレーダーの方の某ブログを見てから真剣にFXに取り組み始め、実際の取引歴は1年半ぐらいの初心者。今回のFX大学対抗戦での目標は、利益率100%の200万円! 口だけ番長にならないよう頑張ります!(笑)

今週は慎重に立ち回ってニンマリ......(明治大学 佐野快斗さん)

   今週(2021年6月7日週)は、米国雇用統計開けで6月9日にはカナダのBOC(カナダ中央銀行)の政策金利発表、10日にはヨーロッパのECB(欧州中央銀行)の政策金利発表、米国新規失業保険申請件数、米国消費者物価指数などがありました。

   しかし、政策金利などの指標はほとんど織り込んでいたようで、市場にあまり大きな変化はありませんでした。また、チャートの形を見ても、なかなかひいていたラインを割ったりするようなことはなく、タイミングも悪かったため、今週はトレードを行えませんでした。

   現在のチャート分析

・ドル円
   ドル円は109円内をじりじりと上げながら推移しています。下の支持線と上の抵抗線を引いてはみたものの、形がいびつで、どうにも乗り切れない相場が続きました。抵抗線を破っている陽戦がふたつありますが、どちらも上ひげが大きく、売り圧力が強いと判断できます。なので、再び抵抗線に触れた場合には反発を狙ってみようかと思います。また、110円のラインも節目として意識しながら見ていこうと思います。

・ユーロ円

   ユーロ円は、133円からじわじわと上げてはいたものの、週末にかけてラインをわり、急速に下げていきました。しかし、このチャネルラインは不安定で、一度破られているものの、だましで上げたため、再び割った際もなかなかエントリーする判断ができませんでした。6/14からは、この下げが反転するのか続くのか見てからエントリーを考えようかと思います。

・ポンド円

   ポンド円はおおむね引いていたラインの中で動いてはいますが、大きく下げたりラインからはみ出たりとなかなかエントリーする機会がありませんでした。しかし、はみ出た後はしばらく横に動いた後、大きく戻すという形になっているので、それを狙って見ようかと思います。全体としてはゆるやかな下降トレンドで、ちょうど先週後半で抵抗線にタッチした形になっているので、窓の開け方次第では開幕からショートを狙ってみるのも良いかもしれないと思いました。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
6月10日に発表されたアメリカの消費者物価指数は、前月比、前年比ともに予想よりも強い動きとなりました。株式市場の初動は下落となりましたが、すでに一定の下落は織り込まれているようで、下げ幅は限定的となりました。2022年1月からのテーパリングはすでに市場予想となっており、それを見越すような経済指標や発言であれば大きな衝撃はなくなっているようです。今後は、これまで強かったカナダドルや英ポンドのポジションの巻き戻しが進む可能性が考えられそうですね。

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
6月11日現在      100万9000円

明治大学 佐野快斗(さの かいと)
明治大学 佐野快斗(さの かいと)
明治大学文学部2年 所属サークル:明治大学Break outs!

臆病にならない! 博打にならない!!(専修大学 めがねちゃん)

   こんにちは、めがねちゃんです!

   まさかの2週続いてマイナスを出しており、他大生に後れを取って焦りを感じた一週間だった。そして、他の参加者に比べて下準備も知識も圧倒的に足りていないことを痛感した。

   経験分の遅れは割り切って、どうやったら他の参加者に追いつけるか考えたり調べたりしたときに、「短期足のトレードは感覚的要素が大きく難しい」「トレンドの逆張りは難しい」という記事を見つけたので、トレンドが起きている上位足でトレードしていく方針にした。

   また、第1週にいただいた「トレンドを見ること」「通貨強弱を意識する」というアドバイスを参考にトレードしようと思ったが、トレンドを見ることに熱中しすぎて指標を見損ねていた。FXはテクニカル分析とファンダメンタル分析で成り立っているので、痛手である。

   以上を踏まえて、(1)上位足でトレード(2)トレンドに対して順張り(3)通貨強弱と金融政策などの指標は事前にチェックする(4)わからないときは「お祈り」トレードせず静観することの4つを心掛けてトレードする。

   さて、今週のトレード結果だが、今週は取引をしていない。焦って冷静さを失ったときに取引すると博打になってしまうからだ。代わりに、チャートを見る時間を増やした。臆病にも博打にもならないようにトレードすることが想像以上に難しく、FXで待つことが大切、冷静ではないときにトレードしてはいけない、と言っている先人たちの言葉が心にしみた。

   また、トレードはせず「自分だったらここで入ってしまうかも」という部分も後から見直すとポジション持ちたさに、待てずエントリーしてしまっているところがあった。待てずにエントリーしているということは、根拠のない状態なので、ただの博打になってしまう。

   来週の取引で気を付けるのは、(1)自分がエントリーしたいポイントまで待つこと(2)臆病にならない(3)焦らず――。これに、上記の4つを守ることを徹底したい。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
まずはインプットを行い、タイミングを待つということですね。どんなに悪い銘柄でも、タイミングが良ければ利益を出すことができます。そして、たくさん取引すれば利益を出せるわけではありませんので、自信があるときだけ取引を行うスタンスで良いかと思います。
トレンドですが、対円と対ドルを見ながら、一番売られている通貨と買われている通貨の組み合わせで取引を行うことが強いトレンドに乗るコツとなります。さらに、直近の高値や安値を更新している時であれば、利益を伸ばせる確度が高くなります。
「通貨強弱」などの通貨ごとの強弱を可視化したツールもありますので、チェックしてみてください。

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
6月11日現在      98万2435円

専修大学 めがねちゃん
専修大学 めがねちゃん
頑張ります! よろしくお願いします。
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/

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