ビットコインが一時上昇も...... 売り時逃した?(慶応義塾大学 1028)
こんにちは。慶應義塾大学の1028です!
今週はビットコインの価格に大きな動きがありましたね! これに乗じて大儲けするはずでしたが......。
◆ 今週(6月7日週)の気になったニュース
今週の暗号通貨に関わるビッグニュースといえばこれでしょう!
中央アメリカに位置する国、エルサルバドルが暗号通貨の代表格であるビットコインを自国の法定通貨と定める法案を、6月8日に可決しました。
この「ビットコイン法案」では、ビットコインでの税金の支払いをも認めています。これは見方を変えれば、エルサルバドルにおいては、「決済でビットコインによる支払いを受け入れなければならないようになった」ともいえます。
暗号通貨は「価格変動が大きく、政府や中央銀行による介入を受けにくい」という性質があります。この性質が中々に曲者なため、ビットコインが今後、必ずしも法定通貨としてすんなり定着していくとは言い難く、今後の展開が注目されています。
また、支払いにビットコインの使用が認められたことで、エルサルバドルの企業との取引に影響が出るのではないかという懸念も出ています。
ではなぜ、エルサルバドルはこうした懸念点を背中合わせにするビットコインを法定通貨にすることに踏み切ったのでしょうか?
その答えは、「ビットコインの利便性の高さ」にあります。その一つが、送金が容易であるという点です。「金融包摂」という言葉をご存じでしょうか。これは貧困や難民などに関わらず、だれもが取り残されることがなく、金融サービスにアクセスが可能であり、その恩恵が受けられる状態のことを指します。
じつは、エルサルバドルの国民の約7割が銀行口座を持っていません。エルサルバドルには、治安の悪化や貧困などに悩まされており、アメリカへの移民が多く発生しているという側面があります。そうした状況下にあるこの国では、まさに「金融包摂」が求められており、その点でビットコインの利便性の高さというメリットは決して見逃せないわけですね。
そして、多くの人が金融サービスにアクセスできるようになれば、エルサルバドルの人々は(たとえば海外に出稼ぎに行っている親族などから)、送金を受けられるようになります。 外国からの送金はこの国のGDP(国内総生産)の約2割を占めているほど重要であるため、この送金額を伸ばすことは、莫大な利益をもたらしうるわけです。
「ビットコイン法案」の成立は、こうしたビットコインの利点と、エルサルバドルの事情が?み合っていたことが一因といえるかもしれないですね。
〈参考記事〉「エルサルバドル、ビットコイン法案可決、法定通貨は世界初。」(2021年6月10日付 日本経済新聞朝刊9面)
◆ 今週の市況と取引
今週は6月9日にビットコインが一時3.1万ドル台まで下がったと思えば、翌日の10日には4.1万ドル台まで上昇するという一幕がありました。
私はちょうどその時期に取引していたので、利益を確定させるために売ってしまおうかと悩みましたが、まだ上がるかもしれないと思い保留。その結果、価格はゆるやかに戻りはじめ、再び気が付くともう買ったときと同じ3.9万ドル台に戻ってしまいました。これは売り時を逃したか......。
ということで、先週のポジションを持ち越し。今週の取引はなし、となりました。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ビットコインが法定通貨となったことで、個人的に感じたことは、事務手続きが面倒そうだなということです。お店の値札、財務諸表、税金面など、法定通貨を切り替えるということはそういった手続きが煩雑になる気がします。ドルに切り替えた際に一度経験しているとはいえ、切り替えのタイミングでの混乱が気になります。
また、この決定に対して議会は賛成多数(84人中62人が賛成)でした。しかし、肝心の国民はどう思っているのか聞こえてきません。かなりさまざまなニュースを呼んだのですが、皆無でした。
こういった疑問が実際に使われるようになる9月までに解消されるかどうかに注目しています。
保有する暗号通貨 ビットコイン
前週からの損益 プラス3円
6月11日現在 1万円7円