55.2%の企業が女性管理職「30%以上」
女性経営者として「有利に感じること」について聞くと、業務上では、「よくある」(10.3%)と「たまにある」(35.5%)を合わせて45.8%が「有利に感じることがある」と回答。「ある」と答えた49人からは、
「女性経営者はまだ少なく、尊敬されるので仕事が取りやすい」(54歳)
「女性社員が相談しやすい」(26歳)
「夜の宴会に参加しなくても良い」(44歳)
「特に最初は優先的に仕事をくれたりする。また飲みの席に誘う理由付けでお客さんを紹介してくれたりする」
などの声が寄せられた。
「プライベート上で有利に感じることがある」との回答は36.4%(「よくある」=13.0%、「たまにある」=23.4%の合計)。「ある」と答えた39人からは、
「女性経営者が少ないので、経営者仲間でつながりがつよい」(47歳)
「スケジュールを自分で組める」(37歳)
といった理由が寄せられた。
また調査では、経営する会社の管理職に占める女性の割合を質問。回答は「30%以上」が最多で55.2%。次いで「20%以上30%未満」の12.1%、「10%以上20%未満」の7.5%という順だった。
政府は、2030年までにいわゆる女性管理職の割合を30%程度にするとの目標を掲げているが、女性経営者の企業ではすでに半数以上が達成していることが明らかになった。
女性活躍をめぐっては2015年に女性活躍推進法が施行。21年6月には改正法が施行され企業には取り組みの強化が求められている。調査で、「今後、より一層女性が働きやすくなるために、会社にあればいいと思う制度」を聞いたところ、
「在宅勤務を増やす」(36歳)
「夜間まで営業している保育所整備」(50歳)
「施設内キッズルーム」(57歳)
など育児を考慮した意見のほか、
「性別に関係なく能力や成果で評価してもらえる制度」(54歳)
など、男女差を解消する環境づくりを求める声があった。
なお調査は、2021年5月21、22日の両日、20~60代の女性経営者を対象に実施。107人から有効回答を得た。