相次ぐ「東京五輪は危険」「強行開催でアルマゲドンに!」の警告
そんななか、政府の新型コロナウイルス対策分科会メンバーの押谷仁・東北大教授が、東京五輪・パラリンピックの開催について強い懸念を示したと、英紙タイムズが報じました。
Tokyo Olympics cannot be safe, says Japan Covid adviser
(東京五輪は安全ではあり得ない、と日本のコロナ対策専門家が警告)
記事では、東京五輪が「a super-spreader event」(感染を拡大するスーパースプレッダーイベント)になるリスクがあるとする押谷教授のコメントを紹介。押谷教授は、「everybody knows "safe Olympics" were impossible」「(安全なオリンピックは不可能だとみんなわかっている)とまで発言していて、正直驚きました。
同じく、東京五輪が「スーパースプレッダーになる」可能性を報じているのが米国の雑誌「The Nation」です。同誌は、「The Tokyo Olympics Are In Peril」(東京五輪は危機の真っ只中にある)とのタイトルで、IOC最古参のディック・バウンド委員(カナダ)の「東京五輪はアルマゲドンでもない限り実施できる」とのコメントを引き合いに出し、次のよう述べています。
There may not be Armageddon before the games, but if they steamroll ahead, the aftermath certainly could bear a close approximation
(大会の前にアルマゲドンは起きないかもしれないが、このまま強行すれば、五輪の後は確実に似たような状況に陥るだろう)
それでは、今週の「ニュースな英語」は、IOCバッハ会場の来日をめぐる報道から「off the table」(検討から外れた)を取り上げます。前置詞を「on」に代えると「検討している」という反対の意味になります。
That is off the table
(それは検討外だよ)
I don't like your idea. It is off the table.
(君のアイデアはあまり好きじゃ無い。検討外だね)
I like your idea! It is on the table.
(君のアイデアが気に入った。検討しよう)
アルマゲドンとは世界最終戦争を意味する言葉ですが、現時点で東京五輪の安全性を化学的に保証できる人は誰もいません。「平和の祭典」後のアルマゲドンを避けるためにも、小さな声を上げ続けることが大切だと痛感しています。(井津川倫子)