日本はなぜトップから転落したのか? 統計データが示した「キツイ」現実

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日本経済は復活するか?

   「日本では必要な人の10~20%しか生活保護を申請しない」、「東京都の一人あたり所得は543万円、沖縄県は235万円」など、ほかにも気になる項目があった。それぞれの項目で日本が豊かになるヒントを示しているが、努力してガムシャラに働き日本経済を復活させよ、という方向性には懐疑的だ。

   日本人の勤労意欲の低下が目立ち、働くこと以外に価値を見出している人が増えているからだ。本書にはそうしたデータも提示されている。

   1980年代には国民一人あたりのGDPは世界のトップクラスにいたが、2019年には25位まで低下した。なぜ、そうなったのか? 本書を読むと、納得する。コロナ禍がさらに国際的な地位の低下に拍車をかけるのでは、と心配するのは杞憂だろうか。

「日本の構造 50の統計データで読む国のかたち」
橘木俊詔著
講談社
990円(税込)

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