エア・ドゥとソラシドエアが経営統合は見せかけの「良縁」? 両社の腰が引けているワケ

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苦戦を強いられる地域航空

   生き残りをかけた再編の動きは他にも出ている。JALは6月中をめどに、中国系格安航空会社(LCC)の春秋航空日本(千葉県成田市)を連結子会社化することが決まっている。フジドリームエアラインズ(静岡市)など地方航空4社は20年秋、各地の祭りを共同で宣伝し観光客を増やすことなどを目的に「リージョナル航空協議会」を設立した。「再編への布石ではないか」(関係者)との見方がある。

   LCCでは他に、JALが50%出資のジェットスター・ジャパン(成田市)、100%子会社のジップエア(同)を傘下に抱える。ANAHDも77%出資するピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)があり、大手2社は本体との棲み分けで需要取り込みを図る。

   スカイマーク、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤーの地域航空4社は、大手とLCCの挟撃にあって厳しい戦いを強いられる構図は変わらない。

   AIRDOとソラシドエアは路線の競合がなく、経営統合の組み合わせとしては申し分ないものの、羽田発着枠をにらんで本格的な統合には踏み出さないマイナスがどう出るか――。経営効率化が順調に成果を生むか、さらに、コロナ禍により落ち込んだ需要回復のペースによっては、他の各社を巻き込んで、一段の再編が必要になる可能性も否定できない。

(ジャーナリスト 済田経夫)

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