「尾身の乱」に菅政権が大バッシング 「良心の叫び」のはずが「ご乱心」で鎮圧される!(1)

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「国会に出過ぎて、お疲れなのでは」

   朝日新聞(6月5日付)「専門家の意見、政権『ご都合』利用 厚労相『尾身氏の自主研究』」が、尾身氏に対する菅政権の冷ややかな対応を、こう伝える。

「政権与党は、コロナ禍のもとでの五輪に対し万全なリスク管理を求める(尾身氏ら)専門家に、神経をとがらせる。官邸幹部は『尾身さんは野党から聞かれたからリスクをしゃべっているだけ』と、尾身氏が受け身で発言していると主張。自民幹部は『ちょっと言葉が過ぎる。尾身氏は開催を決める立場にない。首相は五輪をやると言っている。それ以上でも以下でもない』と不快感をにじませた。『国会に出過ぎて、お疲れなのでは』という見方を示す」

   ちょっと、おかしくなっているのでは、とまで皮肉るのだ。しかし、政権内部にも尾身氏に同情する声もある。朝日新聞はこう続ける。

「首相自身も緊急事態宣言のあり方をめぐり、節目の記者会見では尾身氏を同席させ、質問をゆだねている。状況に応じて、専門家を尊重したり突き放したり――。政府のご都合主義の対応には、身内からも批判が出ている。閣僚の1人は『ダブルスタンダードが過ぎる。意見ははねつけられ責任だけ押しつけられても、専門家も困る』。若手参議院議員は『専門家には影響力がある。国民は同調するだろう』と専門家軽視の姿勢を危ぶむ」
(福田和郎)
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