昨年(2020年)の上昇相場も終わりを告げ、今年は日経平均株価が激しい乱高下を繰り返している。そこで「企業分析バトル カブ大学対抗戦SEASON3」の方針としては、こまめに利益を確定していきたいところだ。
記念すべき、初回購入の銘柄は東証マザーズに上場する「ブロードマインド」を選んだ。保険や住宅ローン、資産運用、老後の資産形成、企業の財務対策などのファイナンシャルプランニング(FP)にかかるコンサルティング業務を担う会社だ。
大幅な成長はないが安定した経営状態
購入理由としては、
・安定した業績や財務状況
・コロナ禍の影響を受けにくい事業展開
・チャートから見る割安性
の3点を挙げたい。
まずは業績や財務状況を見る
業績は、
2020年
売上高 32億4400万円
営業利益 3億100万円
経常利益 2億9000万円
2021年
売上高 32億8100万円
営業利益 3億8400万円
経常利益 4億2300万円
2022年(予想)
売上高 35億5700万円
営業利益 3億9100万円
経常利益 3億9600万円
となっている。
伸びが悪かった売上高は、22年予想では約10%増、営業利益は微益ながらも年々増加傾向にある。このことから、本業であるフィナンシャルパートナーサービスの成長がまだ見込めると感じた。
また、ブロードマインドは2022年を広告投資や人材採用、新サービス導入などの投資期間と定めているため、予想が控えめなのは問題ないと判断した。
下の図(バランスシートの状況)を見てほしい。財務状況については、自己資本比率が73.5%、流動比率が338.7%と経営状況がかなり良い。負債も減少しており、総資産は前年に対して約23%増加している。
乱高下の激しいチャートだが......
次に、事業内容を見る。
ブロードマインドは主に「フィナンシャルパートナーサービス」を展開している。
その中でも、保険に関する相談受付や資産運用のアドバイスといったライフプランのサポートをするBtoC事業と法人向け生命保険サポートや経営支援サービスといったBtoB事業にわかれている。コンサルティングがメインの事業体制であることから、オンラインでの展開がしやすく、実際にオンライン面談システム「Broadtalk」や、ライフプランニングWebサービス「マネパス」を使用することで、コロナ禍でもオンライン体制を構築し、安定した業績を出している。
収益モデルとしては、事業の中でも最主要の保険契約の継続手数料、初年度手数料、ボーナス手数料の割合が高く、特に継続手数料による安定した収益を図っている。
最後にチャートを見る。
4月27日にアルパカジャパン(AIやビッグデータを活用した金融プロダクトの開発などを手掛ける)との業務提携を発表。業務提携の内容としては、金融商品仲介業者としてアルパカジャパンが新たに提供するサービス「アルパカ証券」を活用し、両社のテクノロジーや知見を融合した資産形成サービスを提供するという。
開示後、翌日は高値の1284円をつけている。その後動意づいて、上場初日の高値1628円をブレイクし、5月10日に高値1677円までつけた。
しかし、5月11日以降は指数の暴落に巻き込まれ、14日には4月28日と同水準まで株価が下落している。さらに日経平均株価の下落の影響もあってか、業績開示によって下落すると個人的に予想していた株価よりも下がった17日に株価が割安であると感じた。
こうしたことから、5月18日の始値1143円で300株購入した。
ブロードマインド(7343)
年初来高値(2021年5月10日) 1677円
年初来安値(2021年2月19日) 977円
株式取得時の株価(2021年5月18日) 1143円
取得株数 300株
◆企業分析バトル カブ大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・月額200万円を投資金額の上限とするバーチャル投資です。
・投資対象は新興市場を含む、国内の上場企業の現物取引です。
・運用期限は最長で6か月。銘柄選定の最終月は10月になります。
・順位は11月末時点で、投資した銘柄(企業)の売買や配当で得た収益の騰落率で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/