2021年度のFX大学対抗戦がはじまった。今季は7大学9人が参戦。Aグループ、Bグループに分かれて競い合う。コロナ禍にあって、景気・経済の先行きが不透明なのは洋の東西を問わない。米ドルが、ユーロが、英ポンドや中国元に日本円......。通貨の値動きを分析、研究して、手元の100万円をどこまで増やしていけるのか――。
Bグループは、早稲田大学、慶応義塾大学、明治大学、一橋大学、同志社大学が競う。いきなり、明治大学の佐藤諒さんと同志社大学のFOXさんが動いたが、その結果には明暗が......。
米ドル円、英ポンド円で攻める!(早稲田大学 NAKAMURAさん)
FX大学対抗戦をご覧のみなさま、はじめまして。
早稲田大学3年のNAKAMURAです。2021年5月24日〜11月26日まで、1週間ずつ記事を書かせていただきます。全27週分、お世話になるかと思います。FXは、ほんの少しかじっただけの初心者で拙筆かとは思いますが、温かく見守っていただければ幸いです。よろしくお願いします。
まずは、今回は第1週ということもありトレードは控え、これまでのわずかな経験を踏まえて大まかな計画、意気込みについて書かせていただきます。
大学対抗戦のルールは、元本100万円のデモトレードで、通貨ペアはクロス円取引で自由選択、レバレッジは法定の上限25倍いっぱいまで、元本割れしたらその時点でリタイア、11月26日時点の運用損益で順位が決定されます。
最終的な目標は、他大学を抑えて優勝を狙うことにありますから、自分の中の絶対的評価だけでなく、他大学の方々との相対的な評価を視野に入れたうえ、アドバイスもいただけるとのことなので、大いに参考にさせていただき、その都度計画を修正し、練り直していきたいです。
筆者はこれまでポンド円取引、ドル円取引を主として日本時間の夜中(21〜26時頃)、すなわちニューヨーク市場がオープンし、ロンドン市場や欧州市場と重なり活発な動きを見せる時間帯に、できるだけ成行の買い注文で、数秒〜数十分のスキャルピング手法、ポジションを保有している間はできるだけチャートを見ているスタイルを採っていました。
ただ、大学生の小銭稼ぎ程度にしか考えておらず、証券会社の口座には元金数万円でレバレッジをMAXの25倍、経済指標の発表などで瞬間的に相場が上がり下がりしている時を狙って超短期的な取引を行っていたので、リスキーかつあまりオススメされないであろうスタイルでした。
◆中長期トレードにも挑戦していきたい
何度、「証拠金保有率120%を下回りました」との通知に冷や汗をかいたことでしょう。強制ロスカットを喰らったこともあります。こうした経緯からも、できるだけポジションを持ち越さないでスキャルピングに頼ってきた経緯があります。
しかし実際、数秒〜5分足ではあまりテクニカル分析が役に立たないのではないか、と思うこともありました。この大学対抗戦を通じてFXについて新たな学びを得たいと思っておりますし、今回は元本100万円でよくも悪くもデモトレードで勝負するのですから、ほどよく緊張感を持ちつつも肩肘張りすぎずに、中長期でのトレードにも挑戦していきたいと思います。
さて、ということで今後のトレードの大まかな計画ですが、これまでどおり通貨ペアはドル円、ポンド円のみに集中して分析、取引をしていきます。元本100万円のうち、短期取引に30万円、中期取引に30万円、(中)長期取引に30万円とそれぞれ等しく分配し、余った10万円を予備としてひとまず運用せずに手元に残しておきます。
レバレッジや損切りの基準、どの通貨ペアにどの程度比重を置くかなど、具体的な自分のルールとチャート分析、より詳細な計画は、次週以降記載させていただきます。
◆児山将のワンポイントアドバイス
FXトレードビギナーということで、まずは勉強をしながら「負けない取引」を目指してほしいと思います。
100万円の資金がある今回ですが、通貨ペアを分ける方もいれば、NAKAMURAさんは取引期間別に資金を分ける方式ですね。相場状況を鑑みると、コロナ禍から経済回復へ。相場のステージでいえば、金融相場から業績相場へ移りつつあります。つまり、経済回復が本格化する通貨を買い、まだまだ厳しい国の通貨を売るという組み合わせが、大きな相場の波となる可能性が高いでしょう。各国の中央銀行総裁の発言や、小売り、インフレ、住宅、雇用の4つの経済指標をチェックしてみてはいかがでしょうか。
100万円からの損益 プラス・マイナスゼロ
5月28日現在 100万円