「大企業なら集団接種がスムーズと思うのは大間違い」
大手企業に勤める人からは、こんな指摘が寄せられている。
「大手企業に勤務しております。職場接種案は良いと思いますが、政府側の勝手な押し付けで企業側との調整は出来ていない状況です。思いつきだけで、政策を公表されたおかげで、どれだけの人が振り回されているか」
「会社にだけ責任を押しつけるのをやめていただきたい。大企業なら集団接種がスムーズと思うのは大間違い。大手ほど、支店、工場などに分散されて、そこへの指示、接種シフト、これまでの既往症状歴確認、接種したいか・したくないかの意思確認など、やることが多くなる。そして、産業医の確保...。法定で必ずお願いしているが、常駐人数は少ないです。多くの産業医は企業の掛け持ちです。結局、別の病院から医師の確保を企業がしなくてはならない。また、副反応、副作用による後遺症の責任が会社にあると言われたら、たまったものじゃない。人事担当者の苦労を考えても、企業任せだと混乱するだけだと思います。であれば、年齢で区切って今のような形で公的に接種していくほうがスムーズにいくと思います」
大手企業社員のこうした意見には、こんな反論があった。
「大手企業なら、とっくにBCP(編集部注:Business Continuity Planの略。自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合の事業継続計画)対策本部を設置しているはず。こんなの想定の範囲だと思うけどな」
(福田和郎)