携帯電話「通話料金」の値下げ 総務省がネットで総スカン! 「0570ナビダイヤルこそ引き下げてほしい」

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   NTTドコモの「ahamo」(アハモ)、KDDI(au)の「povo」(ポヴォ)、ソフトバンクの「LINEMO」(ラインモ)といった携帯電話大手3社の新プランのサービスが2021年3月から始まり、携帯電話料金の値下げの動きがひと段落したかのように思われるなか、「そうは問屋が卸さない」とばかりに総務省が二の矢を放ってきた。

   携帯電話料金の「隠れた本丸」ともいえる「音声通話料金」にメスを入れてきたのだ。

   ところが、ネットでは、

「まあ、多少は値下げになるのはうれしいが...」
「総務省も、もっと他にやることがあるでしょう」

などと冷ややかな声が多い。いったいどういうことか。

  • 携帯電話料金がさらに下がる?(写真はイメージ)
    携帯電話料金がさらに下がる?(写真はイメージ)
  • 携帯電話料金がさらに下がる?(写真はイメージ)

音声通話料は大手3社の横並びで10年間高止まり

   総務省の新たな動きを、産経新聞(5月31日付)「音声通話、光回線にメス 総務省さらなる料金値下げへ」が、こう伝える。

「総務省は5月31日、携帯電話市場や、光回線などインターネットの固定通信市場の競争活性化を議論する有識者会議を開き、料金が高止まっている音声通話の値下げを目指す方向性を示した。総務省は光回線などによる固定通信についても、価格の硬直化の一因となっている、2年契約の代わりに料金を割り引く〈2年縛り〉を見直す方針。携帯電話のデータ料金の値下げに続き、通信にかかる費用全体の低廉化につなげる」

   携帯大手3社は「ahamo」「povo」「LINEMO」など、確かに安い新料金プランを打ち出してきた。しかし、それはデータ通信料金の値下げであって、「〇〇秒で〇〇円」という音声通話料金の値下げを含んでいない。

   音声通話料金は大手3社が「3分当たり120円(税別)」の横並びで10年以上高止まりしたままだ=下図参照。総務省は今後、値下げの動きを音声通話料金にまで広げようというわけだ。

(図)携帯電話の音声通話料(総務省のホームページより、金額は税別)
(図)携帯電話の音声通話料(総務省のホームページより、金額は税別)

   産経新聞が、こう続ける。

「有識者会議では音声通話の料金が過去10年で微減にとどまり、競争が十分に機能していないとして、音声通話が少ない利用者への割引策などの導入の検討が提案された。携帯電話の通信データにかかる料金は政府主導の取り組みで下がった。しかし30秒ごとに20円(税別)かかる音声通話料は変わらないままだ」

   また、もう一つ大手3社の独占の弊害になっている問題点も指摘された。格安スマホ会社への音声用回線を貸し出す際の卸価格である。

「大手3社は音声通話の料金を維持するとともに、格安スマホ会社に音声用回線を貸し出す際の卸価格も下げていない。大手との競争相手として期待される格安スマホ会社も音声通話の価格を下げにくいのが現実だ。総務省は事業者間の競争を促す施策で価格の引き下げを目指す。ただ、音声通話料金による安定収入は設備投資などの費用を賄っている面もあり、丁寧な議論が求められる」

   総務省は今年7月ごろに報告書案を取りまとめるという。

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