「再生可能エネルギー」の本命! 洋上風力発電
そんなレノバが、洋上風力にも興味を示しているという。
海上に建設する風力発電は、山などに遮られる心配がないため、非常に安定して発電することができる。陸上に風力発電所を建設する場所がなくなってきていることから、注目されている。
ちなみに洋上風力発電には、風車の軸(基礎)を海底に固定する「着床式」と、海上に浮かべた構造物の上に風車を乗せる方式「浮体式」の2種類があり、水深の深い日本では「着床式」だと設置コストがかかるため、不安定さはあるものの、「浮体式」に注目が集まっているようだ。
一方、政府が昨年12月15日に発表した「洋上風力産業ビジョン」によると、洋上風力発電で先行する欧州は、安定した偏西風と遠浅な海底という自然条件などに恵まれ、1990年代以降に洋上風力発電の大量導入が先行し、欧州域内で風車製造のサプライチェーンが形成されたとしている。
北欧と20年遅れといわれる日本。必要な技術を海外から導入し、日本で進化させることが求められている。
政府の従来の計画では、2030年度までに洋上風力発電の発電量を「82万キロワット」にする予定だったが、新たな目標では2030年までに1000万キロワット、そして2040年までに3000万~4500万キロワットまで拡大することを目指すとしている。
菅義偉首相は昨年10月、2050年の「CO2ゼロ」を宣言。今年4月22日には、2030年までのCO2の削減目標を13年度比で46%減とする新たな目標を発表した。とにかく、原子力発電が動かせない以上、再生可能エネルギーを前進させなければ、目標は達成できない。
株価を見ても、このコロナ禍の先行き不透明感が漂う中で、そうそう「爆上げ」は考えづらい。最近の日経平均株価の動きも気にかかる。ここはじっくりと構えたい。(石井治彦)
【レノバ(9519)】
年初来高値 2021年1月13日 4835円
年初来安値 2021年3月11日 2924円
直近 終値 2021年5月28日 3595円
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