緊急事態宣言延長の陰にインド型変異株あり! 尾身茂会長「東京五輪をやめないともう防げない」(2)

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バイデン大統領のコロナ助言者「東京五輪中止を」

コロナ対策の助言者の「東京五輪中止」の意見にバイデン米大統領は耳を貸すか?
コロナ対策の助言者の「東京五輪中止」の意見にバイデン米大統領は耳を貸すか?

   地方での市中感染も次々と見つかっている。群馬県の地方紙・上毛新聞(5月28日)「インド型変異株、帰国女性から確認 群馬県内で初 自宅待機中に発症、感染判明」によると、インド型変異株の流行国から帰国した30代女性からインド型変異株が検出された。女性は5月上旬に帰国し、空港検疫での検査では陰性だった。14日間の自宅待機中に発症して入院した。つまり、インド型変異株の対象6カ国の厳しい検疫でも防げなかったことになる。

   神戸新聞(5月27日)「新型コロナのインド変異株 兵庫で新たに7人感染」によると、兵庫県は5月27日、インド型変異株に男女7人の感染を確認したと発表した。このうち2人は5月上旬にインド型変異株が拡大している国から入国した女性。2人は空港検疫の検査では陰性だったが、県内で外出自粛をしている期間に症状が出て、再検査をして感染が判明。残り5人に海外渡航歴はないが、全員がインド型変異株感染者の接触者だったという。こちらでも、空港の検疫で防げず、すでに市中感染が始まっている可能性が高い。

   こんなありさまは、インド型変異株が猛威をふるっている南極以外の5大陸、50か国・地域から多くの人が集まると東京五輪・パラリンピックを開いて大丈夫なのか。米国では、バイデン大統領のコロナ対策の助言役を務める感染症の専門家も「東京五輪中止」を訴えた。

   時事通信(5月27日付)「IOCの安全対策に欠陥『五輪中止も選択肢』―米医学誌」が、こう伝える。

「医学界で最も権威がある専門誌の一つ米『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』は、東京五輪開催に向けた国際オリンピック委員会(IOC)の新型コロナ対策に欠陥があると指摘する論文を掲載した。論文は、バイデン大統領の助言役も務めるミネソタ大感染症研究政策センターのオスターホルム所長ら4人が執筆。感染予防策をまとめたIOCの『プレーブック』について、対策が競技ごとに細分化されていないことなどを挙げ『科学的に厳密な評価に基づいて作成されていない』と批判した」

   感染拡大阻止のため選手や大会関係者が用いる接触者追跡用のスマートフォンアプリに関しても「競技にスマホを携行する選手はほとんどいない」と至極当然の指摘を行い、「中止が最も安全な選択肢かもしれない」と警告したのだった。

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