アパレルに浮上した「サステナビリティ」
パート2では、「生保レディとカネ 変わる給与・評価制度」と題し、大手4社(日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命)の生保レディ4人が、年齢、勤続年数、年収を明かして、本音を語っている。
第一生命の元生保レディによる金銭詐取事件から、各社が給料や待遇の改革が行われている。大胆な「固定的給与」を導入する明治安田生命のある生保レディは、「固定給になったら、月の変動がないから、頑張ろうという気にはなかなかなれないと思う。月給は減るんじゃないかな。やっぱり、この仕事をしている人はなんだかんだ言ってお金。契約取った分だけもらえないのは嫌ですね」と語っている。
日系大手生命保険株式会社9社へのアンケートによる「生保レディの実態」は力作だ。大手4社の平均年収は300万円台だ。離職率は15~20%台から9~13%台に減少している。生保レディへの転進を考えている人には参考になるだろう。
このほか、「節税保険の闇 国税がメス入れた悪徳スキーム」「乗り合い代理店最前線 大手生保子会社が大乱戦」「損保VS.損保代理店 緊急事態宣言」などの記事のほか、「年齢別・車種別 自動車保険ランキング」が参考になるだろう。緊急事態宣言で事故が激減し、自動車保険は値下げ時代になったという。
耳慣れない生保、損保の保険会社が増えてきたが、どういう系列で、どんな会社なのかが、特集を読み、少し理解できた。高額商品の代表である保険。損をしない自衛のためには、こういう特集にたまには目を通しておきたい。
週刊ダイヤモンドの第2特集は、「知られざるアパレル サステナ淘汰」だ。アパレル業界で「サステナビリティ」(持続可能性)がバズワードのようになっているそうだ。小泉進次郎・環境大臣にインタビュー。「日本の衣類の98%が輸入品で、そのうち半分が売れ残る」現状を変え、環境負荷が低いファッションにしていくアイデアを募集しているという。
記事では、ユニクロを展開するファーストリテイリングが、サステナビリティを追求するため、サプライチェーンの再構築にかじを切り、総合商社の繊維部門に大淘汰が迫っていることや、何がサステナブルな行動なのかを解説している。
サステナビリティのグローバルスタンダードのレベルは向上し、世界レベルの工場は中国の半数に対して、日本はゼロという厳しい現状を指摘している。(渡辺淳悦)