「なんとも耐えられないことです」 「獺祭」メーカーの意見広告に反響、その意図を聞いた

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桜井会長「飲食店の疲弊がすごいですよね」

   会社ウォッチ編集部は5月24日、旭酒造の桜井博志会長(70)を取材。意見広告の掲出に至った経緯を聞いた。

「公式サイトにある『蔵元日記』にも書いていますが、これまでの、飲食店だけが標的になったような政策に問題があると思っています。飲食店の疲弊がすごいですよね。今貰っている協力金が切れたら閉店するという店も結構あって、こんなことしてていいのかなと思います。
飲食店も(時短営業などの)効果を信じてないのに何となく続けていて、利用者含めて誰も本質的には守らない。昨日行った吉祥寺では若い人が溢れているし、飲食店に入って飲んでいらっしゃいます」

   意見広告では、飲食店の営業における先進国の例を紹介。レストランの稼働席数を50%に抑えるなどの条件のもと、客席の入れ替え、お客の回転が可能な営業を認めているケースがあるとしている。

   さらに5月6日更新の「蔵元日記」では、17時~18時30分、19時~20時30分、21時~22時30分というように時間を区切った営業方法を提案。

「時間を単純に短縮すると、密になるときはものすごく密になります。逆効果になってしまいますよね。時間を変動させるほうが、飲食店の経営にとっても良いと思います」

   また桜井会長は、飲食店従業員の雇用問題にも懸念を募らせる。意見広告では、地方の経済は小売業や建設業に加え、飲食業界が支えていると記載。彼らが働き口を失うことで、経済が立ち直らなくなるのではと危惧しているのだ。

   新型コロナウイルスの感染拡大で、旭酒造の売り上げにも影響は出た。

「昨年(2020年)の今頃は、おととし(19年)に比べて売り上げが半減。今年は持ち直してきていますが、19年の8割といったところです」

と、桜井会長は話している。

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