トヨタとの資本提携、投資家に安心感広がる
いすゞは2021年3月に、トヨタ自動車と相互に約400億円を出資する資本提携を発表した。さらに日野自動車を加えた3社で共同出資会社を設立し、トラックの分野でも待ったなしの課題であるCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に共同で取り組む。
いすゞとトヨタは2006年にも資本提携したが、その後解消。UDトラックスの買収にあたっても、いすゞとボルボは相互出資には踏み込まなかった。そんないすゞが独立路線から一転してトヨタ陣営入りしたことも投資家に安心感を与えているとみられる。
ちなみに、21年3月期決算は新型コロナウイルスの影響で特に上半期の販売が落ち込み、売上高が前期比8.3%減の1兆9081億円、営業利益が31.9%減の957億円、最終利益が47.4%減の427億円。原価低減などの費用削減を進めたものも追いつかず、大幅減益だった。
国内車両販売台数は前期比1万282台(14.4%)減の6万1071台、海外車両販売台数は4万4806台(10.2%)減の39万3064台で、総計は5万5088台(10.8%)減の45万4135台だった。(ジャーナリスト 済田経夫)