個人投資家が押し寄せる? 不動産クラウドファンディング
「週刊エコノミスト」(2021年5月25日号)の第1特集は、「狙える不動産」。国内外からマネーが流れ込み、不動産の大型物件の売買が活性化している近況をリポートしている。クラウドファンディング(CF)を活用する新規事業者も増え、個人投資家のマネーを呼び込んでいるという。
従来、個人の不動産投資は賃貸用マンション・アパートかJ-REIT(上場不動産投資信託)くらいだったが、不動産CFに投資する個人投資家が増えているのだ。不動産CFの件数や出資募集額はそれぞれ2019年度に前年比4倍、2.7倍へと急増している。
投資を検討する際には、事業者の信用力や不動産の目利き力があるかどうかを確認するよう、呼び掛けている。
コロナ禍による本社ビルの売却の動きやコロナ禍で苦境に陥っている運輸や宿泊業者が不動産を軸にビジネスモデルの変革に取り組んでいることを報告している。JR東日本は不動産アセットマネジメント事業会社を設立し、グループ所有不動産を組み入れて私募ファンドを組成し、数年間で1000億円規模を目指している。また、JR西日本は物流施設開発を進めて不動産事業を拡大している。
第2特集は「おもしろ新発見 密にならないレジャー」。「3密」を避けるために、キャンプや釣り、自転車、ボートが一大ブームになっていることを紹介している。
移動・宿泊・仕事と多用途に利用できるキャンピングカーの販売総額は2019年に526億2577万円と過去最高を記録したが、コロナ禍でさらに増加傾向にあるという。600万円~800万円がボリュームゾーンと通常の自家用車よりも高めなので、1日1万~3万円のレンタルやシェアリングからの利用を勧めている。(渡辺淳悦)