働く女性に指針示し、不安を和らげたい
――お悩み相談として始めたInstagramから、本、そしてアパレルの新商品とお仕事が広がってきたわけですが、いかがでしょうか。
ayaさん「アパレルブランドについては、まだ世に出回っていないものをゼロから創り上げるというやりがいがあります。働いていると『このブラウス、ちょっとここがこうならいいのに......』と思うことがあるんです。働いている私だからこそ、小さな要望を全部反映させたものにしたいんです。働く女性の代表の一人としてお役に立てればなと」
――この本の第4章は「美容&メンタルのコツ」になっています。男性の上司からは、最近はセクハラにとられかねないので、あまり言及できない状況があります。女性の先輩、後輩という関係では、どうなんでしょうか。
ayaさん「美容とか女性としての身なりに関することは、正解がないので難しい問題ですよね。たとえば、『マニュキュアを塗って会社に行ったら、上司に怒られるか』とか、『1~2年目のうちに髪を染めたら、女性の先輩に目をつけられるか』とか......。私もそうですし、働いている女性はきっと周りの先輩には聞きにくいし、みんな気にしていると思うんです。そこで私が『ベージュのマニュキュアなら、こんなふうに見えるから大丈夫かも』『こんな柄なら、まずは取り入れやすいよ』と一つの指針を示せればいいなと。女性同士でも聞きにくいことを代弁して、少しでも『女性が仕事を楽しみたくなる』ための役割を果たせればと思っています」
仕事もきちんとこなし、好印象を与える女性は、職場で高いポイントを獲得することは間違いない。ayaさんは、さらにInstagramを通じて、働く女性に知恵を還元し、本の出版や新しいアパレルブランドの立ち上げを実現した。
今回のインタビューはズームを使い行われたが、ayaさんの「素敵女子」ぶりは画面を通して伝わってきた。SNSによる発信の可能性は、働く女性にも大きく開かれていることを実感したインタビューだった。
(渡辺淳悦)
※ ayaさんの商品開発にかかわったブランドのInstagramはこちらから「『一緒に働きたい』と言われる人の仕事術」
aya著
自由国民社
1430円(税込)