スギ薬局と愛知県西尾市のズブズブ... ワクチン接種で割り込む「上級国民」多すぎ!(1)

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自宅療養で死者多数なのに即入院の維新の府議

地元・愛知県西尾市では絶大な権勢をふるうスギHD(公式サイトより)
地元・愛知県西尾市では絶大な権勢をふるうスギHD(公式サイトより)

   それにしても、なぜ近藤副市長は杉浦会長夫妻側に便宜を図ったのか。1976年に「スギ薬局」1号店を西尾市にオープンしたスギHDは、「創業の地」として1号店の跡地に生活習慣病予防のための運動施設を建設して市に無償貸与。高齢者らの健康や福祉に関する連携協定も結んでいた。こうした取り組みなどが評価され、今年4月から妻の昭子相談役は「西尾シティプロモーション特命大使」に任命されていたのだ。

   スギHDは5月11日、公式サイトに経緯と謝罪文を掲載。昭子氏が過去に肺がんの手術を受けたことがあったことから「秘書が使命感ゆえに何度かお問い合わせを繰り返した」と説明。「全国の行政の方々の努力に水を差す結果となったことに深くおわび申し上げます」とした。

   なお、広一氏は「過去にアナフィラキシーショックを経験したことから接種を希望していなかった」と、わざわざ謝罪文に下線を引き、強調している。それにしては2人一緒にワクチン会場に向かっていたのはどういうわけか。

   一方、感染が猛拡大する中で、多数の陽性者が入院できずに自宅療養を強いられている大阪府で、府会議員が優先的に入院している疑惑を報じるのが、東京新聞(5月13日付)の「コロナ禍、容易に? 医療アクセス『上級国民』優遇されスギでは」である。

「大阪府議会事務局によると、大阪維新の会所属の中谷恭展府議(67)が4月27日にPCR検査で陽性が判明し、医師の判断で5月2日まで入院とされた。『会派を通じて連絡があり、多分、即日入院したのでは。現在は退院したと聞いた』(議会事務局)。これに対し、インターネット上には『自宅療養を強いられる府民がたくさんいる一方で、維新の議員はすぐ入院できるんだ』と疑問や批判がやまない」

   厚生労働省によると、大阪府は全療養者のうち入院した人の割合を示す「入院率」が全国最低で10%だ。つまり感染者の10人中9人が自宅療養を強いられている。5月12日現在、自宅療養中に死亡した人が18人もいる。「いったい優遇があったのだろうか」。東京新聞記者は、中谷府議の事務所に何度も電話をしたが、誰も出ない。維新の会本部や府議会会派に尋ねたが「わからない」の一転張り。つまり、逃げ回っているのである。

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